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HOME >>店主のベルギー訪問記>>その5>>第3日目その3


第三日目その3  2004年10月13日(水)

アルトワ醸造所

午後5時頃バスでルーヴァンに戻った。
いよいよ最後はAmBevとの会社統合が完了し、「InBev」として世界第1位のビールメーカーとなった旧Interbrew本拠地の見学。大手は大手で勉強になることはたくさんあるはず、とここに来るのも楽しみにしていた。


イン・ベヴの新社屋建設予定地

ビルに大きな垂れ幕がかかっているのが見える。
まだ合併したばかりで新社屋の建設はこれからのようだ。


まだ看板がInterbrewになっている入り口

到着した後すぐにゲストホールに入り、奥で「InBev」の歴史についてのビデオなどを見せてもらった。外では同じく見学に来ていた地元の大学生がビールを飲みながら大騒ぎしていた。

その歴史の始まりは1366年。ルーヴァンにあった”Den Horen”というパブから。
1717年にはこのパブの優秀な醸造士だったセバスチャン・アルトワがビール醸造所を購入し、「アルトワ」という名前に変えた。

1892年にはボックという名前でラガービールの生産をスタート。
1926年にはクリスマスビールとして「ステラ(星)」という銘柄を発売。
これがベルギーで最も有名なビールとなり、その後どんどん成長を続けることになった。

1987年にはジュピレール社と合併してインターブルーに。
これまでに両社ともに吸収合併を繰り返してきた歴史があった。

アルトワが1952年にLeffeブランド、1968年にオランダのDommelsch醸造所、1970年にフランスのMotte Cordonier醸造所を吸収、Piedboeuf醸造所(後のジュピレール)は1984年にバス社からLamot醸造所を吸収している。

Interbrewになってからも、1989年にHoegaarden醸造所、1990年にはBelle-Vue醸造所を含む、ベルギー国内のベルギービール醸造所を次々に吸収していった。

1991年には、カナダのLabatt、韓国のOriental Breweries、ロシアとウクライナのSUN Interbrew、イギリスのBass Brewers およびWhitbread Beer Company 、そしてドイツのDiebels and Beck & Co.と30を越える醸造会社を吸収し、戦略的な合弁事業を急速に進めていった。

ここ最近でもドイツのSpaten醸造所、中国のMalaysian Lion Group そしてセルビアのApatin醸造所も吸収している。

こうして現在では200以上のブランドを持ち、北中南米・欧州そしてアジア大洋州の30以上の国々で操業し7万人余の人々が働いている、世界最大のビールメーカーになった。


工場内

いよいよビデオが終わって工場見学。
だが残念なことに、喫煙と撮影は禁止とのことだった。

ゲストホールを出て主要な3つの建物を順に回ることになった。
ひとつは「ホット・ビルディング」と呼ばれる仕込みをする建物、ふたつめは「コールド・ビルディング」と呼ばれる発酵をさせる建物、3つ目が地下水など水を管理する建物に別れている。

道すがら大型のトラックが何台も横を通り抜けていく。
ここでは24時間体制で出荷が行われており、1日300台以上、約4分に1台が出庫していくそうだ。

まずは「ホット・ビルディング」、実際に中に入ると上着ではいられないくらい暑い。
手前のコントロール室では25名が24時間体制、3シフトで醸造を管理している。

仕込みの部屋では5つの釜が1セットになったものが3列。一つがコーン、二つが仕込み釜、あとの二つが煮沸釜になっている。1回の仕込みで造られるビールは6万5千kl.ととてつもない量だ。

この設備では16種類の麦汁と8種類の酵母の組み合わせで35種類のビールを造っているそうだ。同じベルギービールといっても、良いとか悪いとかではなく、手造りのものとはまったく別のもの、と考えた方を変えたほうがほうがよさそうだと思った。

この後圧搾室へ。ここでは2時間かけて圧搾が行われ、粕は家畜の餌に使われる。

ちなみにここで造られている銘柄の生産量ベスト3は、ステラ、ジュピレール、レフの順番だという。第3位がレフというのが意外だった。アビイタイプとして全面的に力を入れている証拠だ。なんとレフ・ブラウンの500ml缶もあった。

次に「コールド・ビルディング」へ。
ここでは72基の発酵タンクがある。小さいものも12基あるそうだ。
とにかく規模が大きくて圧倒される。

そして瓶詰めライン。ここも大きい。
200メートルの間に、瓶が4ライン(1つはプラスティックボトル専用)、缶が2ライン、ケグが2ラインという割合。缶はここだけで詰められており、生産も減る一方だそうだ。


ゲストホール内

ひととおり見学を終えたあとゲストホールへ。
一人ずつお土産の缶ビールをもらって、できたてのステラ・アルトワの試飲。
やっぱり工場で飲むステラは最高に美味しかった。何杯でも飲めそうだった。


ルーヴァンの街

午後6時30分頃工場を出て、すぐ目の前のノヴォテル・ホテルへ。
チェックインして30分足らずで今日の夕食をとるレストラン、”Troubadour”へ徒歩で向かった。静かで美しい街という印象、学生の街というだけあって若者が本当に多い。

ここルーヴァンには1425年に創設された名門のルーヴェンカトリック大学があり、街中に大学の関係施設がある。面白いことに(日本人にとっては)1968年に言語対立から大学が二分してしまい、フランス語側はルーヴァン・ラ・ヌーヴ(新ルーヴェン市)に移設されているそうだ。

20分ほど歩いて”Troubadour”に到着。
ここでもまた新たなメンバーが加わっていた。私たちの前に座ったのは北欧デンマークの酒類卸問屋のセールス2名。カールスバーグの子会社なのだそうだ。
ここでもまったく会話ができず情けない思いをした。

食事中には打ち合わせで立ち寄ったという、カトリーンさんに会うことができた。2年半ぶりの再開でうれしかった。

ベルギービール、ベルギー料理をたっぷり楽しんでデザートが出る頃にはもう午後11時を回っていた。この調子だと旅行中にずいぶん太りそうだ、と思ったがとにかく何でも美味しいので、全部食べずにはいられなかった。

ホテルに戻ったのは午前0時近く。
シャワーを浴びた後、パソコンの接続で悪戦苦闘するが接続できず。
結局2時ごろまで起きていたが、あきらめてビールを2本ほど飲んで眠りについた。


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