2004.10.13
3日目その2:ベル・ヴュー醸造所
午後2時30分ごろ話し声で起きてみるともうベル・ヴュー醸造所の近くに来ていた。
ここはヴァンデン・ストックが所有していた時代(第一次世界大戦中)に建てられた大規模な醸造所で、運河に面しておりとても迫力がある。
1990年代初めにインターブリュー社(現在のインベヴ社)の傘下に入ってから、一般の人にも解放されるようになっている。
ベル・ヴュー醸造所
大きな醸造所だが残念ながらここでは1995年を最後に仕込が行われておらず、現在では熟成のみが行われている。
仕込みは 1976年にシント・ピーテルス・レーウというところに建てられた醸造所で行っている。その醸造所の見学は不可能との事。
気を取り直して見学コースを進むが、ベルギーの醸造所ではよくありがちな古い醸造設備を見せるというものだった。だいたいどこの醸造所でも同じようなものなので足早に見て周った。
昔の醸造設備
他の人たちも比較的早めに回ってきたようで1階の熟成庫前に集まっていた。
中からはランビック特有の香りが漂ってきているのでこちらは期待できそう。
ガイドさんの先導で中へ入るとたくさんの樽が整然と並べられている。
ただベル・ヴューの規模としてはずいぶん少ないように感じた。
おそらく高いクラスのランビックだけここで熟成させているのだろう。
熟成庫の中
ここでは一般的なランビックの製法についての話などを聞いたあと、樽の中に入っているクリークを試飲。これはすごくフレッシュでおいしかった。
樽から出したクリーク
ちょっと驚くような話も聞くことができた。
ベル・ヴューではセレクション・ランビック(日本未輸入)という伝統的な製法で造るランビックがあるが、二次発酵を行っているのはこの製品のみとのこと。
他のレギュラー製品は一次発酵後フィルターろ過、その後ガスが充填されているそうだ。
やはり今後はランビックもひとくくりとして扱うのでなく、伝統的なものと最近のものを分けなくてはいけないと思った。
かといってベル・ヴューのレギュラー商品の役割にも大きいものがある。それはそれとして大事にしていきたいと思った。
最後に併設のゲスト用バーでベル・ヴュークリーク樽生の試飲。
午後4時ごろ次の目的地へと出発した。
併設のゲスト用バー