2023.03.10
2日目:カンティヨン醸造所
ヘルシンキを経由して、10:00頃ブリュッセル到着。
ホテルに着いて、アーリーチェックインをお願いするも、冷たく断られる。仕方がない。
長旅で疲れているし、外は嵐のような雨なのでどうしようか迷ったが、自分を奮い立たせて出かけることに。
スーツケースを預け、カメラと財布だけ持って外へ出た。
目的はカンティヨン醸造所。
ホテルの最寄駅からメトロで3駅ほどなので、さっそく最寄り駅へ行くと、なぜか閉鎖されている。
おかしいなぁ、と思いながら、ひとまず次の駅まで歩く。
すると、その駅も閉鎖されている。
なぜ閉鎖されているのかもわからず、もう一つ先のGare de Midi(ブリュッセル南駅)まで歩くことにした。
Gare de Midiは、国際駅にもなっている大きな駅なので、何かわかるだろうと思ったのだ。
予想通り、ここにきてようやく事情がわかった。
よりによってこの日は全面ストライキが行われており、メトロは全線運行停止になっていたのだ。
仕方がないので暴風雨の中、さらに1駅分歩いてカンティヨン醸造所に向かった。
カンティヨン醸造所。
前回、当店も参加したズワンズデー直前で訪問したので、3年半ぶりとなる。
事前にアポイントの連絡を入れていたが、社長のジャンさんは今日ベルリンに出張に出ていて留守とのこと。
いつものように一人で見学を始めたが、醸造所はひっそりとして見学者もほとんどいなかった。
こんなカンティヨン醸造所を見るのも初めてかもしれない。
好きなだけ写真を撮ったりしながらゆっくり周った。
最後にバーに行くと、意外にも多くのお客さんで賑わっていた。
まず、1杯目は見学者用のランビック。
その後、限定品の”Grenache Noir 2021”と”LDH2019”を注文。
”Grenache Noir 2021”は、鮮やかなルビーレッド。
まさにグルナッシュの風味があり、きいちごなどベリー感もたっぷり。
酸味は控えめで複雑さもないが、とても美味しく飲めた。
”LDH2019”は、Lambic d’Haute Densiteの略で、そのな名の通りアルコール度数がとても高く、9%ある。
にごりのある、黒みがかったガーネット。
バターのような甘い香り、シェリーやマディラのような味わい。
長旅の疲れもあるのか途中まで飲んでかなり酔いが回ってしまい、全部飲めるかなぁ、と考えていたところ、向いの席に座っていた若いカップルが声を掛けてきた。
昨年の”Zwanze2022”を大瓶で頼んだが、2人で飲みきれないので一緒にどうですか?とのこと。
ちょっと迷ったが、ボトルでは飲んだことがなかったので、お言葉に甘えて1杯いただくことに。樽詰めよりもゴリラペッパーの風味を強く感じた。
2人はアメリカから観光でやって来たカップルだった。
ティスティングしながらメモを録ったりしていたので、よほどのマニアかと思われたみたい。
ベルギービールを日本に輸入しているんだ、という話をすると、さっそくベルギービールJapanやBEER BOUTIQUE KIYAのSNSを検索して、良いお店だね!とお褒めの言葉をいただいた。
そうしていると、ジャンさんの妹でマネージャーのマガリーさんがわざわざ探しに来てくれた。いろいろお礼を伝えて、そろそろ帰ることに。
外に出るとまだ冷たい雨が降っていて風も強い。
いちおうGare de Midiまで行ってみたが、やはりメトロは動いていなかった。
あきらめてホテルまで歩くことにした。
ホテルに着いたのは17時近くだったのですぐにチェックイン。
荷物を整理して、近くのデレーズで買い物をし、ようやくシャワーを浴びて一息ついた。