2012.03.21
3日目:モン・デ・キャッツ修道院ほか
今日も5時半に目が覚める。
7時半スタート。快晴でとても暖かい。
8時半、ブルージュ着。車中で醸造所とのミーティングの事前打ち合わせ。
9時から社長のザヴィエル氏とミーティング。
6月にベルギー王国のフィリップ皇太子とともにザヴィエル氏も来日するので、その打ち合わせなど。
今回もたくさんの宿題を持ち帰ることになり、また大変だ。
ミーティング終了後、ゲントにあるビール関連器具の会社、Antoine Belgiumに立ち寄る。
ここで継ぎ手のサンプルやカタログなどをいただく。
もうお昼を回っていたので、Oさんと一緒にギリシャ料理店でランチ。
その後、国境を超えてフランスに向かう。
目的地は、2011年6月16日よりビールの販売を開始したフランスのトラピスト修道院、モン・デ・キャッツ修道院。
ベルギーとの国境近くに位置しており、ホップで知られるポプリンゲの町から車で20分程度の場所にある。
写真はモン・デ・キャッツ修道院からの景色。
修道院外観
1650年に小修道院としてスタート。
1840年にモン・デ・キャッツ修道院として設立された。
1847年~1907年まではビール醸造も行っていた。
1918年には爆撃を受け、醸造所も破壊。
1848年からチーズの製造を開始し、現在も行っている。
こちらはトラピストチーズとしてすでに知られている。
(2012.6~ トラピストチーズとしてATPラベル認証を受けている)
修道院内の部屋に通していただいた。
ビール担当の修道士の方とミーティング。
ビールを発売した経緯を伺ってみた。
現在チーズを作っているが衛生管理や維持にお金がかかって大変なので他の収入源を探していた。
ビールを造ろうと考えたが、醸造所はすでに無い。
30名の修道士がいるが、皆高齢でこれから醸造を始めるのは大変。
そこでどこかに委託できないか考え、まずはITAに相談。
それからビールを醸造しているすべてのトラピストビール修道院に相談した。
トラピストには助け合いの規律があり、それはビールでも同じこと。
醸造はスクールモン修道院(シメイ)が引き受けてくれることになった。
したがってATPラベル認証は受けていない。
お土産販売所。
モン・デ・キャッツのビールとトラピストチーズ。
オーベルジュ。
ブリュッセルに戻って、Oさん、奥さんとイタリア料理店でディナー。
こちらがホテルでティステイングした、モン・デ・キャッツのビール。
アンバータイプ1種類のみ。アルコール度数 7.6%。
330ml、750ml、専用グラス有り。
シメイと相談して、他には無い独自のレシピを考案したとのこと。
赤みがかったアンバー。
シメイと似たエステル香。
青りんご、オレンジ、キャラメル、ブラックチェリー、はちみつの香り。
アタックはそれほど強くない。
甘味と酸味のバランスよく、中程度のボディ。
苦味が長く続いた後、ややエグ味。
今後に期待したい。