2012.03.24

6日目: ヘット・アンケル醸造所

午前中はフリーなのでゆっくり目の8時起床。
昨夜飲みすぎたせいでお腹の調子が悪い。
しばらく部屋でゆっくり過ごすことにした。

11時頃、ホテルから近い、マンガ博物館(Centre belge de la Bande dessinée)へ。
入り口では、空港にもある月ロケットが出迎えてくれる。

タンタンの胸像と作者エルジュの写真。

ヴィクトール・オルタ設計のアールヌーヴォー建築の建物。
タンタン始め、多くの作品が展示されていて見応え充分。

14時頃、ホテルに戻って片山さんと合流。
そのままメッヘレンに向かう。

車で約1時間でメッヘレンに到着。
ブリュッセルとアントワープの中心に位置するとても歴史の古い町。
後に神聖ローマ皇帝となる、カール5世が育った町としても知られている。
写真はマルクト広場。奥の建物が市庁舎。

市庁舎の反対側に建っているのが、聖ロンバウツ大聖堂。
13世紀から約300年の歳月をかけて建てられた教会。

教会内部。
以前に来たときはとても寂れた様子で残念だったが、だいぶ綺麗になっていた。
ヴァン・ダイクの「十字架のキリスト」の祭壇画を見ることができる。

メッヘレンには世界で最初に創立された「王立カリヨン学校」があり、塔の上には合計80tのヨーロッパでも最重量級のカリヨンがかけられている。

16時、ヘット・アンケル醸造所。
今日は、片山さんとともに、元小西酒造のハンス・ルーベンスさん(現・ヘット・アンケル醸造所)に醸造所を案内していただく約束をしていた。
ハンスさんは風邪をひいていて辛そうだったが、とても丁寧に醸造所の中を案内していただいた。

醸造所の歴史は古く、1369年にはメッヘレン市に税金を納めたという記録が残っている。
さらに1471年には、病院に寄付をしたため、税金を免除するとの記録も。
当時、流行していた伝染病は水を介して広がっていった。
ビールは水に比べて安全な飲み物とされており、醸造所と病院とが密接な関係にあったためと思われる。

1873年に、ヴァン・ブレーダム家(Van Breedam)が醸造所を買収。
1960年からはレギュラーアイテム「グーデン・カロルス」をリリースし、ベルギー国内や海外でも成功を収めた。
当時としては、有名なモルトガット醸造所の「デュベル」とともに、ベルギーで最初のスペシャリティビールとしての一歩を歩み始めたが、ヘット・アンケルは途中でつまづいてしまった。

その後経営難に陥った醸造所はリヴァ醸造所と提携、1993年までその関係は続いた。
そして1994年~98年にはジョン・マーティン醸造所と提携。

1990年代の終わりにはファミリー出身の5代目当主であるシャルレ・レクレ(Charles Leclef)が受け継ぎ、現在は拡大を続けている。

仕込み釜と煮沸釜。

ろ過機。

醸造所の屋上に屋根付きのクールシップ(冷却槽)がある。

以前は実際に使用していたが、1992年に衛生法により使用を禁止された。

発酵タンク。

熟成タンク。

ヘット・アンケル醸造所ではウィスキーも作っている。

最後はお楽しみのティスティング。

ハンスさん、片山さんと。

18時頃、醸造所を出発してブリュッセルへ。

いつものモール・シュビトで反省会。

  14回目:2012年3月17日~3月28日

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