2008.03.25
6日目:スラッグムルダーなど3醸造所へ
■スラッグムルダー醸造所へ
午前6時半起床。
この日もゆったり朝食をとって8時にOさんと合流。
外に出てみると一面雪景色でびっくり!
夜中に積もったようだ。
雪景色の中、高速E40を通ってゲント方面へ。
今日一番目の訪問場所であるスラッグムルダー醸造所には予定通り午前9時に到着。
前回同様、輸出、マーケティング担当のブリジットさんが出迎えてくれた。
事務所の入り口にはイースターらしく、装飾された卵が飾ってある。
手前にあるブルーラベルのビールは、イースター限定醸造でラガータイプの”Slagmuylder Paasbier”。
今回、発酵タンクを新しいものにするとのこと。
敷地内に新しいタンクがまだ置いてあった。
工場内をざっと見学した後、ビールを飲みながらブリジットさんたちと打ち合わせ。
このビールは”Greut Lawauitj”。
醸造所のあるニノーヴの方言で、「大きな音」という意味。
このビールにも面白い物語があった。
昔新聞が無かった時代、ニュースを大声で伝えるという仕事があった。
Town Crierと呼ばれ、大きな声を持つ人が広場などで大声で知らせたそうだ。
その名残で今では大声コンテストが行われていて、2007年にはここニノーヴ出身の人が世界チャンピオンになったとのこと。
それを記念して造られたのがこのビールというわけ。
2007年12月にはブリュッセルのビアテイスタークラブ「Lobrulef」が350銘柄の中から最もお気に入りの銘柄としてウィットカップ・トリプルを選んだそうだ。
写真はそのときの新聞記事。
最後にブリジットさん、ルックさん、エヴァードさんと乾杯!
じつはこの3人はスラッグムルダー醸造所の共同経営者で親族同士。
ブリジットさんは3代目兄弟エミールの孫で5代目。
常務取締役、経理、輸出、マーケティングを担当。
ルックさんは3代目兄弟エドモンドの孫ベネディクトの夫。
スラッグムルダーのビール醸造の責任者。
エヴァードさんは3代目兄弟エドワードの息子で4代目。
技術者であり、瓶詰めや機械のメンテナンス、物流までを担当している。
面白いのは3~4代目まではすべての人の名前に「E」がつくこと。
かつてスラッグムルダーのケグにはESという刻印があり、これを変えるのが面倒だったために子孫の名前に「E」とつけたそうだ。
11時過ぎにスラッグムルダー醸造所を出た後、ブルージュに向かう。
12時過ぎには今日二番目の訪問場所である、ドゥ・ハルヴ・マーン醸造所に到着。
醸造所併設のレストランでビールとランチをいただきながら、社長のザヴィエル氏と打ち合わせ。
商談のほか、新しい情報として、会社を醸造部門と、見学センター、レストランの二つに分割したこと、ブルッグス・ゾットが数々のコンペティションで入賞を果たし、年々すごい勢いで伸びていることなどについて聞くことができた。
ブルッグス・ゾット・ブロンドを使ったビールスープ。
他に野菜、チーズ、クリームなども入っている。
あひる肉のランチセット。
レストランで2時間ほど打ち合わせをして、ブルージュを後にした。
三番目の訪問場所であるボーレンス醸造所には1時間後の午後3時に到着。
この醸造所は中断はあったものの、今年で創業100年を迎える。
今回は初めて自宅に招いてもらい、奥さんとともに打ち合わせ開始。
ボーレンスはもっとも色々なことを言わなくてはいけない醸造所。(笑)
特にラベルの貼り方については日本の市場のことを良く説明し、改善してもらうように頼んだ。
奥さんはいつも「簡単なものだけど。」といいながら、美味しい軽食を出してくれる。
写真はサーモン、小エビなど。
ボーレンス夫妻と。
おどけてポーズをとるクリス氏。
なんと『ベルギービール大全』のビーケンのページをパネルにして、醸造所内に飾ってくれていた。
2時間ほど打ち合わせをした後、醸造所を出発。
午後6時前にはホテルに着いた。