ホワイト・ビールとは
ホワイト・ビールとは、大麦麦芽と小麦のほかに、オレンジピールやコリアンダーを使ったベルギーの小麦ビールの総称です。1965年にピエール・セリスによって復活された後、各地で人気を博し、他地域の醸造所でも造られるようになりました。
ホワイト・ビールの概要・人気の銘柄
名称 | ホワイト・ビール (White Beer) |
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発祥国 | ベルギー王国 |
主な原料 | 生の小麦50%、大麦麦芽50%使用 |
ネット通販 | 購入可。ホワイト・ビール 商品一覧 |
代表的な銘柄 | ヒューガルデン・ホワイト 330ml ¥385 ヴェデット・エクストラ ホワイト 330ml ¥440 パーテル リーヴェン・ヴィット 330ml ¥539 価格は執筆時点での当店販売価格です。 |
作り方 | 下記参照 |
主要産地 | 下記参照 |
歴史 | 下記参照 |
ホワイト・ビールの作り方
生の小麦50%、大麦麦芽50%使用。
煮沸時にホップのほかに、オレンジ・ピール、コリアンダーシードを投入します。
砂糖と二次発酵用の酵母を加えて瓶詰め(瓶内二次発酵)。
21~25度で1~2週間にわたって二次発酵します。
ホワイト・ビールの主要産地
ベルギー地方の風土は、ぶどうなどの果実より小麦の耕作に適していました。
小麦はパンの原料でもあったため重用され、内陸東南部を中心に積極的に生産され始めました。
フラームス・ブラバント州~ルーヴェンあたりの地域では、大麦、オート麦、砂糖大根、そして特に小麦の良く育つ肥沃な土地でした。
ルーヴェンから東南約20kmにあるヒューガルデン村周辺では、中世から小麦を主原料のひとつとするビールが造られていました。
ホワイト・ビールの歴史
ホワイト・ビールの醸造~消滅
西暦 | 歴史 |
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1318年 | すでにビール醸造が行われていた記録が残っている。 |
1400年代 | 修道院が創設され、ビール、ワインの醸造開始。 ベガーデン神父 ホワイト・ビールの醸造開始。 |
1500年代 | 醸造者のギルドが結成される。 メンバーの多くは農家だった。 |
1709年 | 村には12の醸造所が存在。 |
1890年 | 人口約2000人に対して過去最大の35の醸造所が出現。(57人に1軒の割合) |
1900年代 | 二度にわたる世界大戦や、ピルスナー・ビールとの競合、酒税の引き上げなどの理由で、ホワイト・ビールの需要は激減。 醸造所は13ヶ所に減少。ビール生産の中心はルーヴェンに。 |
1935年 | ホワイト・ビールの醸造所は2ヶ所に減少。 |
1957年 | 最後のホワイト・ビール醸造所であるトムシン醸造所閉鎖。 |
ピエール・セリスの登場~ホワイト・ビールの復活
西暦 | 歴史 |
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1965年 | ピエール・セリスはホワイト・ビール造りに着手。 醸造所の名前を「デ・クライス(僧院・修道院)」と名づけた。 ホワイト・ビールの噂は口コミで一気に広まり、デ・クライス醸造所は急速に拡大。 年間7,500klを生産し、アメリカへの輸出をしようとしていた。 |
1985年 | デ・クライス醸造所、火災で一部焼失。 再建のためにインターブルー社の出資を仰ぎ、傘下に入る。 |
ピエール・セリス氏のその後
西暦 | 歴史 |
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1992年 | アメリカに渡り、テキサスのオースチンにブルワリーを設立。 セリス・ホワイトというベルジャン分類のホワイト・ビールの醸造を開始。 |
1995年 | ミラー社に買収。 ベルギーでは当時のデ・スメッド醸造所(現アフリゲム醸造所)とライセンス契約。 |
2001年 | ミラー社が撤退。 セリス氏プロデュースのビールは、ヴァン・スティーンベルグ醸造所と、シント・ベルナルデュス醸造所でライセンス生産。 |
2011年4月 | 死去。 |
2017年 | ピエール・セリス氏の娘クリスティーヌ・セリス氏により、セリス醸造所が再興。 セリス・ホワイトなどの銘柄の醸造開始。 |
ヒューガルデン・ブランドのその後
西暦 | 歴史 |
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2004年 | インターブルー社はブラジルのアンベヴ:AmBevとの会社統合が完了し、InBev(インベヴ)となる。 |
2005年末 | リストラの一環としてヒューガルデン醸造所を閉鎖し、インベヴ傘下のジュピレール醸造所で生産すると発表。 労働組合や地元から過激な反対運動が起こる。 |
2008年6月 | 再びヒューガルデン醸造所で醸造されることに決定。 |
2008年 | アメリカのアンハイザー・ブッシュ社を買収し、アンハイザー・ ブッシュ・インベヴとして、生産量世界第1位のビール会社(醸造所グループ)となる。 |
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