2005.10.20

3日目:デ・ライク醸造所

■デ・ライク醸造所へ

昨晩はとてもよく眠れ、朝の目覚めも気持が良かった。
目覚まし時計をセットした午前7時ちょうどに起床。
食事を済ませてメールチェック等、少々難しい問題があったが会社と電話で話して解決した。
会社のほうもうまくやってくれているようでひとまず安心。

この日は午前9時過ぎにホテルで堀越さんと合流。
今日の訪問先は楽しみにしていた醸造所のひとつである、デ・ライク醸造所。
約束は11時なので、まだだいぶ余裕がありますね、などと話しながら出発した。

デ・ライク醸造所のあるHerzele(ヘルゼール)へは一旦ブリュッセルに入り、高速に乗ってErpe-Mereを南下するコースで向かう予定だったが、ブリュッセルまでの高速も、ブリュッセル周辺も大渋滞。
でも余裕を持って出発した甲斐があって約束の11時ちょうどには到着することができた。

ここヘルゼールの町はゲントとブリュッセルの中間地点よりやや東側にある。
1000年の歴史を持つ人口5000人ほどの村でシコンの名産地でもある。
堀越さんに寄れば、このあたりは良い造りの家屋が多いとの事。

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デ・ライク醸造所

出迎えてくれたのは、マイケル・ジャクソンの本「Michael Jackson’s Great Beers of Belgium」でもお馴染みのアン・デ・ライク社長。
彼女は25歳の時からベルギーでは数少ない女性の醸造士となり、現在ではこの醸造所の4代目の当主となっている。

社長室に入るとアン氏自らコーヒーを入れてくれた。
細かい商談の話は割愛するが、輸出には前向きの様子。
アン氏は私たちの話すことを一つとして漏らさぬようにきちんとメモを取っていた。
女性だからなのか、これまでのフラマン人とはまた違った印象で、知的で緻密で生真面目という感じがした。
またアン氏は私たちの話を聞くだけでなく、他の醸造所を訪問したときの事など、情報収集も怠らなかった。それだけ興味は持っているのだな、と感じた。

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アン・デ・ライク社長

この後ティスティング。
4種類のビールだけでなく、蒸留酒、チーズ、ジャムなどビール以外にもいろいろな商品があって面白かった。

次に醸造所の見学。アン氏が順番に案内してくれた。
こんなときに聞きたいことがすぐに聞けないのは本当に情けないと思った。
と毎回思いながら英語はやっぱり身につかない・・・。

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醸造所内を見学

ひととおり見学を終えて時計を見るともう午後2時。
あっという間に時間が過ぎて、3時間も長居してしまった。
ウェルカム・ルームもあったりと居心地の良い会社だったので、ついついゆっくりしてしまった。

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ウェルカム・ルーム
■ブリュッセルへ

まだ夜までには時間があったのでデ・ライク醸造所を出てブリュッセルに向かった。
ホテルには一人で帰れますから、と堀越さんに告げて降ろしてもらった。
今回の旅では初めてのブリュッセル。まずはグランプラスに向かった。
やっぱりここに来るとようやくベルギーに来たんだ、という実感が湧いてきた。
しばらくの間、グランプラスの中をゆっくり歩きながら時間を過ごした。

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グランプラス

それから小便少女のすぐ前にある「デリリュウム・カフェ」に入った。
ここは以前から話題になっていたので一度行きたいと思っていた場所だった。
ヒューグ醸造所の直営カフェで、なんでも2500種類(最低でも2004種類)のビールを置いているというすごい店だ。
ただあまり居心地の良い雰囲気でなかったし、とてもお腹がすいていたので、2杯ほど飲んだことのないビールを飲んで店を出た。

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デリリュウム・カフェ

ぶらぶらしていて目にとまったのが「シェ・レオン」。
無性にムール貝が食べたくなって飛び込んでしまった。
4時過ぎなので店内はまだガラガラ。
もちろんムール貝とビール付のセットを注文。バケツいっぱいのムール貝はすごかったが、あっという間に平らげてしまった。
ビールを追加し、スープも飲んで、とやっているうちにお腹は満腹。
大満足で店を出た。

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シェ・レオンでムール貝とビール

次に向かったのがグランプラスに近い酒屋さん「ビール・テンプル(De Bier Tempel)」 。
何かと気に入らない店ではあるが、欲しいものもあったし、市場調査を兼ねて買い物をした。

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ビール・テンプル

そろそろ帰ろうかとブリュッセル中央駅に向かった。
駅構内に立っている時刻表を見てみるのだが、何度探しても目的地のビエールジュ(Bierges)が見当たらないのだ。
メトロの駅まで見に行ってみるが、やっぱり無い。

散々考えた挙句、仕方が無いので駅のインフォメーションのお兄さんに聞いてみると、とても親切に教えてくれた。
どうやらビエールジュはローカル駅で、途中で乗り換えなくてはいけなかったようだ。
乗り換えの手順を教えてくれた上に、そこでチケットも発券してもらい、ようやく列車に乗ることができた。
教えてもらったとおりオッティニー(Ottignies)で乗り換え、約50分でビエールジュの駅に到着した。

■恐るべしビエールジュ駅
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ビエールジュ駅

しかしここでまた大変なことに気がついた。
駅には人が居ないどころか乗降客もいない、なんと土だけのホームで無人駅なのだ。
しかもやたらとホームが長く、どちらに出れば良いのかさえもわからない。
当初は駅で駅員さんにホテルの場所を聞けば良い、と簡単に考えていたのだが、人っ子一人いなくてはどうしようもない。

そうこう考えているうちにだんだん日が暮れてきた。
まず片方の方角に歩いてみた。しかしどうも暗そうだ・・・戻ろう。
今度はもう片方の方角に歩いてみる。突き当たったところで線路の下をくぐるトンネルを通った。
正直言うと、ヨーロッパでは良くある壁の落書きさえも恐く感じた。
あれっ、今度は床に何か落ちている、、よく見てみると男物のズボンだ・・・。
もしかしてここで男の人が強盗に襲われて身ぐるみはがされたのでは!?
次々に悪いことが頭をよぎる。

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猛烈にホームが長い

じっとしていても仕方が無いのでそのまま歩き続けると高速道路を渡る歩道橋だった。少し高い場所なので周りを見回してみるが、ホテルらしきものは見当たらない。「Walibi」なんて看板があるが、、何なんだろう、、これは?

恐怖と不安が最高潮に達しようとしたその時、携帯電話が鳴った。
向こうの声の主は堀越さんだった。

「三輪さん、大丈夫?」

本当にタイミングが良くて神の助けのようだった。
それから30分ほど待ったところで堀越さんがわざわざ歩いて迎えに来てくれた。
堀越さんの顔を見たときには本当にほっとした。
堀越さんにとってはいちおう最寄の駅だそうなのだが、これまでに一度も利用したことは無く、「こんな駅は初めてだよ、勉強になった。」とおっしゃっていた。

実際には最初に歩いた方角の先にノヴォテルはあった。
ホテルに入って荷物の発送に関する打ち合わせ。
せっかく堀越さんに食事に誘っていただいたが、もうお腹がいっぱいだったので部屋に戻った。
ブリュッセルで購入したビールなど飲みながら、無事に戻れたことを一人で喜んだ。

※文中に出てくる「Walibi」とは遊園地のことでした。
ワーブルにある地域の名前の頭文字をとった造語で、Wavreの「wa」、Limalの「li」、Biergesの「bi」を合わせて名づけられたそうです。

2005.10.19

2日目:ボーレンス醸造所

■ボーレンス醸造所へ

時差ボケのせいか朝4時半頃に目が覚めてしまった。
昨日はそのまま寝てしまったので、部屋を片付けたり、メールチェックしたりして朝食の時間までを過ごすことに。
そして午前6時からの朝食に一番乗り。朝食はホテル内のレストランで、ヨーロッパのホテルに多い、アメリカンブレックファーストスタイル。
ただ欲張ってついつい食べ過ぎてしまうのが難点。

朝食が終わって部屋に戻ってもまだ外は真っ暗。
日の出が遅いため、午前8時を過ぎた頃にようやく明るくなり始めた。
9時過ぎまで会社との連絡を取り合ったりしたあと、今日の準備。商談の内容や、地図で行き先の確認などをした。
9時半頃ロビーに出て、堀越さんを待った。

9時45分に堀越さんと合流。
まず堀越さんが念のために今日の最初の訪問先であるボーレンス醸造所に電話をしてくれた。

堀越さん:「先日アポイントを取った堀越と申しますが、今日の約束をおぼえていらっしゃいますか?」(もちろん英語で)

醸造所:「覚えてないよ。」

(オイオイ、、、)約束のことはまったく頭にない様子。
最初から出鼻をくじかれた感じだが、ベルギー人相手でこれくらいは想定の範囲内だ。
いずれにしても 訪問には応じてくれるとの事でひとまず安心。
気を取り直して堀越さんの車でホテルを出発した。

途中、ワーブルの町の銀行に立ち寄った。
便利なことに私が口座を持っている新生銀行ではインターナショナルキャッシュサービスというサービスがあり、同行のカードを持っていれば「Plus」マークのある世界中のATMから現金を引き出すことができるのだ。(これはものすごく便利!)
この日は水曜日で女性や子供は半日で職場や学校から帰ってくる日だそうで、マーケットは買い物客でとても混み合っていた。日本の土曜日のような感覚なのかもしれない。
トラックでローストしながらチキンを売っているのが印象的だった。

銀行を出た後ブリュッセル経由で高速N47を北上。
Dendermondeを過ぎ、LokerenからN70を東へ。しかしところどころで渋滞が多く、かなりの時間をロスしてしまった。

ボーレンスに遅れる旨、電話すると大丈夫との事。この電話も何度かけても留守番電話になっており、ようやくつながったという感じで少々不安になった。
結局到着したのは11時半頃。

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ボーレンス醸造所

醸造所の中にはものすごい数の小学生。どうも今までボーレンス醸造所の見学を行なっていたようだった。おそらく私たちとダブルブッキングしてしまっていたのだろう。
初めて会う社長のクリス・ボーレンス氏は、陽気で太っちょのおじさん、といったイメージで、遅れて到着した私たちに「遅く到着してくれてちょうど良かったよ。」と笑いながら言った。私としてはちゃんと醸造所が存在していたことだけで嬉しかった。

ボーレンス一族は1800年代中頃から醸造を行なっていたが、種々の理由により1915年に醸造を停止、その後は地元の有力な飲料卸売業者として存続していた。1993年より現在の社長クリス・ボーレンスが醸造を再開している。

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クリス・ボーレンス氏と私

現在でも卸売業は継続しており、醸造所の横には大きな倉庫を併設している。
私たちは醸造設備と倉庫の間にある、古いカフェのような場所に案内された。
ボーレンス醸造所はすでにアメリカなどに輸出しているため、商談はスムーズだった。

試飲、商談、醸造設備見学、写真撮影、など済ませると、あっという間に午後1時になっていた。

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ビーケン他ティスティング

スムーズに進んでいったのも全て堀越さんのおかげだった。
輸入に関して聞いておかなければならないことは、私が切り出さなくてもすべて堀越さんの経験から醸造所に鋭く質問が出された。
私としては最低限の数字だけ頭においておけばよかったので、本当に安心だった。

私は最初の醸造所から、品質がよく、価格も手ごろで、自分の目的にもぴったり合う商談ができたことでとても興奮していた。(このときには、驚くほど高い税金や輸送費について頭の中で瞬時に計算することができなかったので)

とても名残惜しかったが次のアポイントが午後2時だったため、クリス氏に挨拶をして醸造所を後にした。

■Regenboog醸造所へ

次に向かうのはRegenboog醸造所。しかしここがまた遠い。
お腹もぺこぺこだったが食べている時間もないのでそのまま直行することになった。
いずれにしても遅れそうなので電話してアポイントを2時半に変えてもらうことを了承してもらった。

結局それもちょっと遅れて、目的地のAssebroke-Brugge(ブルージュの手前)という町に着いたのは2時40分くらいだった。

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オーナーのジョアン氏

Regenboog醸造所はホームブリューイングの延長のような感じで、本当に小さな醸造所だった。オーナーのジョアン氏が出迎えてくれ、醸造所の内部を案内してくれた。ここでは奥さんと二人で経営しているようだった。
話を聞いてみると実際にもともとは自家醸造していたのが発展して今の規模になったそうだ。

現在生産量の半分以上はアメリカへの輸出ということで、輸出にはかなり積極的なようだった。ビールはアメリカでも好評価を得ているようだ。
本当にたくさんの種類のビールを試飲させていただいた後、また後日連絡します、ということで醸造所を出た。かなり飲んでしまったので酔いも相当回っていた。

午後4時ごろ出発し、すぐ近くのブルージュへ。ここで遅い昼食を食べることに。
ベルギーでは良く食べる、というエビのコロッケを食べたが、ものすごく美味しかった。
もちろんベルギービールも。ここでは店員に勧められるがままにパウエル・クワックを専用グラスで飲んだ。

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ブルージュで昼食

昼食を軽く済ませた後5時過ぎに出発。
しかしここからが大変だった。私は堀越さんの運転する車の助手席に座っているのだが、アルコールが入っている上に時差ボケも手伝って強烈に眠い。
眠ってしまっては申し訳ないと思い、睡魔と戦うのにとても苦労した。

ワーブルに着いたのは午後7時を回っていた。
一度見てみたかったカルフールで降ろしてもらい、ビール売場、チーズ売場、肉売場などを物色。夜飲むためのビールや、大好きなピクルスチップなどを購入して店を出た。

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カルフール店内

ホテルまで歩いて帰るのはちょっと恐かったが、徒歩10分くらいで無事ホテルへ。
今日の商談、日記などをまとめて午後10時に就寝した。

2005.10.18

1日目:フランクフルト経由でブリュッセルへ

■セントレアからフランクフルトへ

8時前にセントレアに到着。
今回はめずらしくセントレアから直接ヨーロッパに向かう。
格安チケットでの予約だったため、さっそく受け取りのカウンターへ向かった。
驚いたことにフランクフルトからブリュッセルへの飛行機が、予約した便より40分遅いものに勝手に変更されていた。
まあ早くなるよりは遅くなるほうがましなので、とりあえずチェックインだけ済ませ、初めてのカードラウンジへ。

このラウンジに入るのが楽しみだったのだが、例によってお腹の調子が悪い。
しかもつながるはずの無線LANがうまくつながらず、予定していたメールチェックなどの仕事がまったくできなかった。
結局出発前の貴重な時間を無駄に過ごしてしまった。

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10時過ぎにはバスに乗って搭乗、10時30分には予定通り離陸した。
しばらくしてまたトラブル発生。
今度は、持っていたFOMAのカードをレンタルした海外用のFOMAに移そうとカードを引き抜こうとしたら、ちょっとした弾みで抜けなくなってしまった。(というより押し込んでしまった)

ブリュッセルに着いたらどうしても携帯電話を使いたかったので、何とか抜けないかいろいろ工夫するのだが、抜けそうな道具はたいてい機内持ち込み禁止になっているため、どう考えても無理。
1時間以上悪戦苦闘した末に結局あきらめることに。
またもや無駄な時間を過ごしてしまった。

しかし、とにかく飛行機の遅れをベルギーの堀越さんに伝えなくてはならない。
幸い今回搭乗したルフトハンザでは機内で無線LANが使えることに気がついた。
さっそくノートパソコンを取り出して起動、よーし、と思ったら、またマヌケなことに気がついた。
こんなときに限って軽いからと思い、バッテリーを全然もたないほうに取り替えて持って来ていたのだ。これでは10分ともたない。(つくづくアホだ・・・)

仕方なくCAさんに頼んでビジネスの座席で充電だけさせてもらうも、メールを受信しただけでバッテリー切れ。しかし堀越さんへの連絡のメール1通だけはかろうじて送信することができた。
あとは読んでいただいていることを祈るしかない。

しかし始まったばかりの旅で、こうも次から次へとマヌケなアクシデントが続くものだとつくづく情けなくなった。あとは何もやる気が起こらず、ヴァルシュタイナーばかり飲みながらぼーっと機内での時間を過ごした。

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■フランクフルトからブリュッセルへ

飛行機は10分ほど遅れて現地時刻の午後3時45分到着。
フランクフルトではゲートAに着いたにも関わらず、9.11同時多発テロ以降、アメリカ合衆国の要請でアメリカからの入国以外はここからターミナル内には入れないとの事。

(こんなところにまで影響があるんだな~)と思いながら、わざわざバスでゲートBに移動、今度はそこからまたゲートAまで徒歩で戻ることになっていた。面倒な話だ。
でもここは怪我の功名。今朝フランクフルトからブリュッセルに行く飛行機の便が変更になっていなかったら間に合わなかったかもしれない、と思った。

10分ほど待ってバスで飛行機へ。
もうここからは日本人はまったく見当たらない。毎回気が引き締まる瞬間だ。
変更後の予定通り午後5時に離陸、あっという間の午後6時前にはブリュッセルに到着していた。空港に降り立つと、やや肌寒さを感じた。

荷物を受け取って、いざ出口へ。
すぐに近寄ってくる人物がいたが、事前にこのときの服装などをお互いに連絡していたため、それが堀越さんだとすぐにわかった。
とても優しそうな印象でひとまず安心、驚いたことにお歳が75歳と聞いていたが10歳は若く見えた。

駐車場から車を出し、堀越さんがお住まいのワーブル(Wavre)へ向かった。
ワーブルはブリュッセルの南東、車で30分ほどの場所にあるワロン・ブラバント州の町。
車中では堀越さんの昔のお話、ベルギーでの生活の話、私はちょうど終わったばかりの愛知万博の話などをした。
それまでに何度もメールでやり取りしていたので、初めてお目にかかる気がしなかった。

今回宿泊するノヴォテルはビエールジュ(Bierges)という駅の近くにあり、とても静かな場所に建っていた。
チェックインをしたあと、ホテルのバーで明日からの予定の打ち合わせ。
ここで飲んだステラ・アルトワの生は最高に美味しかった。

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打ち合わせの後部屋に戻って荷物の整理、そして一日できなかったメールのチェック等を済ませた。
全部終わったのが午後11時。
いつもながら本当に長い一日だった。

 

2004.11.19

2日目:ブリュッセル~カンティヨン醸造所

二日目の朝、7時ごろ快調に目覚めて朝食。
8時ごろには現地在住の栗田さんとホテルで合流。

「三輪さんは5回目なのでご存知だと思うけど。初めての方がいらっしゃるから。」

ということでブリュッセル市内観光。
私もこれまでビール関連のところ以外はほとんど目に入らないような旅をしてきたので、新鮮に感じることができた。

 

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ノートルダム・デュ・サブロン教会

 

ホテルのあるグラン・サブロン広場からすぐのところにある、ノートルダム・デュ・サブロン教会。

ステンドグラスがとても美しい。夜だったらさぞかし素晴らしいだろうな、と思った。

徒歩で王宮、王立美術館、楽器博物館など見学した後、シュ・ド・バル広場へ。
ぜひ蚤の市を見てみたかったのだが、さいわい毎日やっているそうで見ることができた。
とくに土日は出店者も多く、大きな市が開かれているようだ。
ベルギービールのグラスがあれば、絵画や、置物などガラクタみたいなものがいっぱい。
広場の周りには骨董店があり、この広場で仕入れたものをきれいにしては高く販売しているそうだ。

 

 

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ジュ・ド・バル広場の蚤の市

 

その後グランプラスへ移動。
まだ朝なので飲食店へ配達をするトラックなども出入りしている。
しかし素晴らしい天気にうれしくなってくる。

 

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市庁舎(グランプラス)

 

まずはビール博物館にもなっているBB(Brasseurs Belges=ベルギー醸造業者組合)の本部へ。ここで輸出入関係の理事をされているブラバンテル氏が出迎えてくれた。
ここは17世紀からビール醸造業者のギルドとして使われてきたが、現在でも本部として使っているのはこのBBだけ。

例によって古い醸造器具などの見学をした後、奥にある現代の醸造設備を見学。
博物館併設のバーでビールの注ぎ方をレクチャーしてもらったあと、特別にBBの会議で使われているという会議室に入れてもらった。今でもここで毎月会議が開かれているそうだ。
窓から見るグランプラスの景色も素晴らしい。これはとても貴重な体験だった。

※BBの便所でさっそくデジカメ落下!カメラは何ともなくて一安心。ここから帰るまでずっと首からデジカメをさげることになった。(笑)

 

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BBの会議室

 

グランプラスを南西方向へ、セルクラースの像、小便小僧、土産物屋などを見ながら徒歩で今日の昼食をとる「スピネコプケ」(オランダ語でくもの巣)へ。
ここは一度行ってみたかった店。オーナーはビールを使った料理の本も出している。

 

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スピネコプケ

 

まずはオススメの”Apperitif “In’T Spinnekopke” Creme de Cerises et Bieres Blanche ”という店特製の食前酒をいただく。
ホワイトビール(Steendonck・・・日本未輸入ですがデュベル・モルトガット醸造所のホワイトビールです)、チェリーのリキュール(Griotte)を使ったもの。バランスがよく、なかなかの味わいだった。

そして楽しみなビール料理。
せっかくなので4人で4種類の料理を頼んでそれぞれ味見してみることにした。
うさぎ、おん鳥、ほろほろ鳥、サーモンの料理を注文、皆でいろいろ味わった。
素材が初体験なのはもちろんだが、ソースも思いも寄らない味わいだった。
ありがたいことにすべての料理をおいしく味わうことができた。

私が注文したビールは初めて見たカンティヨンのファロ。
出てくるとグラスに注がれてきたビールは真っ黒でギネスみたい。
味わってみると、あ、甘い!正直言って全部飲み干すのにかなり体力を要した。

お腹いっぱいになった後にデザート。クリーク、マレッツ、ブロンシュを使ったシャーベット。
また特製の食後酒(ビール、グレープフルーツ、ミントの葉を使ったもの?)を最後に飲んだ。

 

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カンティヨン・ファロ(スピネコプケ)

 

そしてタクシーに乗っていよいよカンティヨン醸造所へ。
ここも2年半ぶり、また外壁がきれいになったような気がする。
中に入るといつもと変わらない景色と匂いがあった。

 

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カンティヨン醸造所

 

ジャン・ピエール・ヴァン・ロワさん、 そして現在では当主となった息子のジョンさん、娘のマガリーさん、ジュリーさん皆さん勢ぞろいで、忙しそうに見学客たちの相手をしていた。
この日もアメリカ、イギリスなど各国から見学者がたくさん来ていた。

今回で3度目となるカンティヨン醸造所だったが、今回はヴァン・ロワさん自ら醸造所内を案内してくれた。(1回目訪問記)(2回目訪問記)
(細かい醸造行程はここでは書かずに、気になったことや興味を引かれたお話だけを書きたいと思います)

通路をまっすぐ奥へ進むと、これまでになかった新しい設備があった。
これは蒸気で湯を造るためのステンレスの設備で今年設置されたそうだ。
残念ながら仕込みは2週間後から始まるとの事で見ることはできなかった。

 

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新しい設備

 

屋根裏へ上がり、ホップ倉庫でヴァン・ロワさんにいろいろお話を伺った。
昼食でファロを飲んだことを話すと、「あそこのファロはおいしくなかっただろう?」とヴァン・ロワさん。お店で独自に甘みをつけているため、ヴァン・ロワさんいわく本物のファロとはいえないよ、とのことだった。「今度行くときは前もって言ってくれ」と言って笑っていた。

 

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話をするヴァン・ロワさん

 

ファロ話のついでにこんな話も聞かせてくれた。
ヴァン・ロワさんは輸出できるファロを研究中との事。原料はもちろんバイオのもの。
ファロの中には糖分がたくさんあるため瓶が爆発してしまう、などの危険性があるためなかなか瓶で飲めるものではないのだが、ベルゴシュークルという特別な砂糖を使うと発酵が止まり、爆発しないようにできるそうだ。ヴァン・ロワさんの飽くなき挑戦に感心させられた。

次に冷却槽へ。
ここも以前とは変わっていたところがあった。床がエンジ色に塗り替えられている。
さきほどの新しい設備、床の塗り替え、屋根の修理等、これらはすべてEUの法律に沿ったものだということだった。額面どおりに受け入れた場合、煙突もステンレスに変えたり、もちろん冷却槽も使えなくなってしまうので、ランビックは造れなくなってしまう。

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塗り替えられた冷却槽部屋の床

こうした改修は新しい法律の上でランビックを作り続けていくためのぎりぎりの落としどころといえる。でも伝統的なビール醸造を守っていかなければならない、とヴァン・ロワさん。
前回改修されていて心配だった屋根についても、生態系が変わってしまった時のために当時の古い瓦も全部保管してあるそうだ。
伝統のビール醸造を守りつつEUの法律も守らなければならないヴァン・ロワ一家の苦労を思い知らされた。

次に樽貯蔵室へ。
ここも床を全部コンクリートをはるそうだ。その前に樽を移動させなければならないので大変な作業だ。コンクリートの上には床用のレンガを敷くとの事。

ここでは5~7日間栓を空けたままにしておく。
最初の発酵は約2週間続き、糖分は75%が消化される。残りの25%は3年もの年月をかけて天然酵母が食べていくことになる。
400リットルの樽の中身は3年後には280リットルになる。

 

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樽貯蔵室

 

奥に進むとろ過の行程。
ここではろ過に使うろ紙までも作っている。
セルロースを溶かしろ紙を作ってフィルターにセットする。

 

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セルロースを溶かす機械

 

下に下りるところに新しい部屋ができていた。
ビジターセンターとして展示会など行う場所らしい。
年に2回開催しているパブリック・ブリューイング・セッションの時などに使われるのだろう。

 

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奥にあるのがビジターセンター

 

そして1階の試飲スペースへ。
例によってヴァン・ロワさんが醸造所特製のランビックを次々に持ってきてくれた。

 

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静かにランビックを注ぐヴァン・ロワさん

 

■キュベ・ルペペのスペシャル・クリーク
スカールベーク種のクリークのみを使用したクリーク。2002年物のランビックに150kg.のスカールベーク種クリークを漬け込んで2ヶ月経ったもの。
輝きのある濃いルビー色、香り、味わい、後味ともに素晴らしいものだった。

■キュベ・ルペペのスペシャル・フランボワーズ
-2℃で送られてきたハンガリー産のきいちご(生のもののみ)を使用したフランボワーズ。2002年物のランビックに150kg.のハンガリー産きいちごを漬け込んで2ヶ月経ったもの。

■93,94年に仕込んだものを96年に瓶詰めしたグーズ
今回の中では最高においしかった!

■’83 カンティヨン・グランクリュ
白ワインの熟成香のような感じ。ヴァン・ロワさんいわく、ジュラ地方のシャルドネのフレーヴァーがあり、もうちょっと前のほうが状態がよかったね、との事。

時間もなくなってきたのでお楽しみの買い物。
珍しいコースターのセットがあったのでそれを買おうとすると、「あげるよ、それからこれも。」とヴァン・ロワさん。歴代のラベルがセットになった素晴らしく貴重なものまで私たちに一人ずつくれた。

そこでマガリーさんが一言。
「お父さんは良い経営者とは言えないわね!だって何でもあげちゃうんだもの!」
これには一同大爆笑だった。

最後に、当店のウェブサイトの表紙写真は8年前にヴァン・ロワさんと撮ったものだが、よく写真が若すぎるといわれるのでまた一緒に写真をとってください、と話すと、「じゃあ、現在の私とまた撮ろう」と快く承諾していただき、ひさしぶりのツーショットが実現した。

 

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ヴァン・ロワさんと8年ぶりにツーショット

 

最後にヴァン・ロワ一家4人にお礼を言って醸造所を出た。

アルコールも回っていたのでいったんホテルで休憩。
その後ホテル周辺にある、ピエール・マルコリーニ、ヴィッタメールといった有名チョコレート店でお土産購入という大変な仕事を早々とやっつけた。

徒歩でビアカフェの見学。
他の方は行ったことが無いというモール・シュビトなどの有名なカフェを回ったり、ジャンネケ・ピス(小便少女)前の話題のデリリュウム・カフェなどを見学。なかでも有名なア・ラ・ベカッセに腰を落ち着けた。ここはベルギーに来て初めて入ったカフェ。中はまったく変わっておらずとても懐かしかった。もちろんランビック・ドゥーを飲んだ。

 

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ア・ラ・ベカッセ店内

 

その後グランプラスに戻り、インターブルー直営のカフェへ。
ここでインターブルー社のアジア担当ジェック氏や世界各国から集まったベルギービールを扱う人たちと初めて合流した。
しかしこの夜は本当に寒く、いちおうヒューガルデン・ホワイトを頼んだが震えながら飲むことになった。

 

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夜のグランプラス

 

そして午後9時ごろ、今日の夕食をとる”Chez Vincent”へ。
時間的にものすごい賑わい。とても人気のあるレストランだそうだ。
この店で有名だというステーキ、ベルギービール、ワインなど楽しんで、ホテルに帰ったのは午前0時くらいになっていた。
このパターンが毎日続くとはこのときは思いもしなかった。(笑)

 

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2004.10.16

6日目:帰国

午前6時に起床、急いで荷造りをした。
朝食を済ませて7時15分にはタクシーで空港へ向けて出発。
かなり速いペースで、8時20分にはザベンタム空港に到着。
ここで栗田さんとも合流して最後にお茶。
土産を買う必要があったで早々に搭乗口へ向かった。

11時ブリュッセル発、12時30分コペンハーゲン到着。
またここで3時間以上時間があったが、空港内に無線LANがあったので、仕事を片付けたりメールチェックをしたりと、うまく時間を潰すことができた。

午後3時45分コペンハーゲン発、翌日の9時30分頃成田に到着した。

今回は久しぶりに自由時間がまったく無い旅となったが、それでも充分楽しむことができた。
やはり一人だと言葉の問題があるので行動にも限界がある。今回は通訳の方が常に一緒だったので、本当にいろいろなことを吸収することができてよかった。

毎回のことだが、また英語の必要性を痛感した。
今度こそ頑張ろう~。

店主のベルギー訪問記その5 おしまい。
読んでくださった皆様、どうもありがとうございました。
また次回楽しみにしててくださいね。

 

2004.10.15

5日目その2:ブルージュ

ブルージュについてすぐにホテルにチェックイン、徒歩で観光に出た。
まずホテルにも近い酒屋さん、ボトルショップに久しぶりに立ち寄った。

 

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ボトルショップ店内

 

飲んだことの無いベルギービールがかなりたくさんあって何度も手が出そうになったが、今回こそこれまでの轍を踏まないようビールは買わずに帰ると決めていたのでぐっと我慢。
でもやっぱり我慢できずグラスを4つほど購入した。

その後”Chocolaterie Sukerbuyc”(スックルブック)のティールームでコーヒーなど飲んで休憩。とても落ち着いてよい店だった。

店を出てからは典型的なブルージュ観光。
といってもこれまでそういった旅行をしたことが無かったので、かえって新鮮だった。

 

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ハルヴェ・マーン醸造所(旧ストラッフェ・ヘンドリック)

 

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ベギン会修道院

 

1245年に建てられた、世界遺産にもなっている修道院。
ここは未亡人となった人や政略結婚から逃れる人が逃げ込む女性だけのコミュニティ。
かつては各地にあったが現在でも続いているのは(本当に女性たちが生活している)、ここブルージュくらいだという。

 

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修道院の中

 

質素で厳粛な雰囲気が漂う。
ここでは決して大きな声や物音をたててはいけない。

 

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愛の湖公園

 

こうしてのんびりブルージュの街を散策しているうちに食事の時間が近づいてきた。
栗田さんはここで帰宅され、ホテルで入国時に出迎えてくれたガイドの池田さんとバトンタッチ。

 

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Den Dyver

 

Den Dyverはビールを使った料理を出すことで有名なレストラン。
これまでの中で一番落ち着いた雰囲気で、最後の夕食にはぴったりだった。

 

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Den Dyver店内

 

ここではコースの料理にあわせてビールも決まっている。
最初にはゲントで醸造しているというこの店のハウスビール(ブロンド)。
サーモンにはワトゥス・ウィット、鴨にはマレッツ8といった具合に、ビールと料理の相性を楽しませてくれた。

この日こそ早く帰ろうと思っていたのだが結局ホテルに戻ったのは午後10時、3時間みっちり食事を楽しんだ。

このホテルは有料だったが無線LANが使えたので二日間たまっていた仕事を一気に片付けた。残念ながら結局ダイヤルアップはうまくいかなかった。

午前1時ごろ就寝。

2004.10.15

5日目その1:デュベル・モルトガット醸造所

午前8時30分頃ホテルを出発。
今日は最後の醸造所訪問となる、デュベル・モルトガット醸造所へ向かう。
タクシーで1時間ほどかかるので、車の中で栗田さんからいろいろお話を伺うことができた。

9時30分頃、醸造所到着。
前回は3年前に来たのだが、そのときと全然違っていた。
入り口も別の場所で、とてもしゃれた新しい建物が建っていた。

 

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入り口を中から見たところ

 

今回はアントワープの大学生と一緒ということで、一緒にビデオを見ながら醸造所の歴史などのビデオを見た。
案内は前回と同じブリジットさんだった。

発酵の仕組みや、ビールの原料についての説明があった後、醸造所内の見学へ。
(※ここからは前回とほぼ同じですので文章はこちらをご覧ください)
⇒店主のベルギー訪問記その3 第5日目その2 デュベル・モルトガット醸造所へ

 

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old-timer

 

前回帰国後おじさん顔のデザインのグラスが輸入され、お客様から「あのおじさんは誰だ?」という質問が相次いだので、当時の担当者ヴァンフォート氏に尋ねたところ、そのおじさんの正体はこのold-timerの後ろに描かれている絵だった。old-timer、いまだ健在。

 

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横向きに並ぶ熟成タンク

 

相変わらず良く見てみると気持ち悪い。

 

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水や原料の通り道

 

見学者にもわかりやすくシールが貼られている。

 

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若ビール試飲

 

すでにデュベルの味わいの基礎が感じられる。

 

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アントワープの大学生たち

 

この中で日本人の今井君を発見!

 

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VEDETT

 

デュベル・モルトガットが若者向けに新しく開発したビール。
とても流行っていて、ブリュッセルでも直営のカフェをいくつか見かけた。
消費者の写真が貼られているのも特徴。

 

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何かわからないけど可愛い

 

このあと工場内の見学者用カフェへ。
ここで前回同様、デュベルのおいしい注ぎ方を習う。
今回はおじさんでなく、スーザンさんという女性。

 

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注ぎ方の説明

 

ここでちょうど先ほどの学生今井君と隣同士になったので、現地の情報をいろいろ聞いてみた。
学生たちはアントワープの大学だが、半数以上はベルギー人ではないそうだ。
若者はやはりピルスナーを好み、時にはホワイトビールなども飲むとのこと。
ただレフなど、色の濃いビールにも興味はあるようだった。

これからはじゃんじゃんベルギービールを飲んで、帰国したら当店でビールを買うように説得(笑)しておいた。
なんとベルギーに来てから日本人に会うのは初めてだそうだ。

デュベル、マレッツ、ヴェデットとひととおり試飲を済ませた後は、デュベルグッズを購入。
前回は案内されなかったが、奥にグッズを売っている場所がちゃんとあったようだ。
セーター、エプロン、Tシャツとかなり買い込んでしまった。

この後、先ほどはコースに無かった仕込み室を特別に見学させてもらった後、醸造所を出発した。

 

 

2004.10.14

4日目写真編:スパ・フランコルシャン・サーキットの写真編

ベルギーからスパで撮った写真が届きました。
プロのカメラマンさんに撮ってもらった写真です。

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かなり緊張!いきなり一番スタートです

 

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これもフェラーリ

 

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プロのレーサーの横に乗る前です

 

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表彰台に立たせてもらいました

 

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証明書の授与式

 

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26歳の女性プロレーサー、ヴァニーナ・イックスさんと

 

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ご一緒した日本の皆さん、真ん中はラウンジの女の子

これがサーキットを走った証明書

2004.10.14

4日目:スパ・フランコルシャン・サーキット

午前7時半にバスでホテルを出発。
昨夜も遅かったのですぐに熟睡してしまった。

ふと気がつくと窓の外は緑がいっぱい。
ドイツ国境に近いここスパは英語にもなっている「温泉」の町として有名なところ。
同名のミネラル・ウォーターも以前輸入されていた。
でもここがサーキットで有名な町だということは、今回来る直前まで知らなかった。

予定より少々遅れて午前9時50分、
スパ・フランコルシャン・サーキットに到着した。
すぐにVIPラウンジに入って朝食。
ここで今回のプログラムに関しての説明などがあった。

 

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VIPラウンジ

 

この日は天気が悪く、とても寒かった。
この中でサーキットを走るのか、、、とちょっと不安な気もしたが、
自分で運転するわけでもないし、と気を取り直した。

サーキット内にはなんとトイレが無いということで、
ラウンジ内のトイレでしっかり絞りだした後いよいよサーキット内へ。

 

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サーキット内から見たVIPラウンジ

 

すると着いたとたん、

「Kazunori ! Kazunori Miwa !」と呼ぶ声が、、。

 

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サーキット内

 

嫌な予感が的中。
なんと24名中一番最初に名前が呼ばれ、乗れといわれたのは、
“Ferrari 575 M Maranello”という車。しかも運転席。
(好きな人にはきっとたまらないんでしょうね)

助手席にはコーチらしきおじさんが座っているが、フランス語オンリーということで会話は一切なし。通訳してもらってアクセルやブレーキの場所を確認。

何の説明もなしに、いきなり乗るの?本当に?
と思っているうちになぜか先頭でスタート。サーキットを走り出した。

 

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コース内

 

ただ自分の車の前にペース・カーが走っていたので、それについていれば安心。
なんでも先週同じプログラムに参加した人たちが、ペース・カーが無いのをいいことに、
猛スピードで走ったり、追い越したりしてとても危険だったそうだ。
今週でよかった。(と思ったのはこのときだけだった)

このフェラーリ、ギアがハンドルの両側についていて操作も簡単、全長6.9km、山間部の起伏に富んだコースを2周する頃にはもう楽しくなっていた。

交代で何台か乗った後、さきほどのVIPラウンジで昼食。
やっぱり昼もヒューガルデン。(いいのでしょうか??)

 

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VIPラウンジで昼食

 

午後からは幸い天気もよくなり、だんだん慣れてきた私たちはいかにスピードを出せるかを競うようになり、、。
結局4台の車でサーキットを2周ずつ、そしてプロのレーサーの助手席に乗せてもらい、これを二人の方に2周ずつ回ってもらった。

最初に乗せてもらったフェラーリから降りてきたレーサーを見てびっくり。
僕よりもずっと体の小さな、可愛らしい女の子だった。

<自分で運転した車>

・Ferrari 360 Modena
・Ferrari 575 M Maranello
・Lamborghini Murcielago
・Lamborghini Gallardo

<レーサーの方に載せてもらった車>

・Ferrari 360 Modena Challenge

 

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575M

 

いろいろな車に乗ること以外にも”Drive Skill”というプログラムを体験できた。
サーキットの脇には、運転技術を習うための小さなコースが設けられていた。

ここで車の後輪に小さな輪のついた板を履かせて、滑って後輪が流れた時の運転の仕方や、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)のブレーキングの練習などを習った。

ここでは素晴らしいスタッフの方たちの上手な教え方のおかげで、短い時間だったがたくさんのことを学ぶことができた。
しかしここでも、「え!?日本人って英語が話せないの?」と真顔で言われ、またまた情けない思いをしてしまった。

 

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Drive Skill

 

来る前までは、別にサーキットなんて、、と思っていたが大間違い。
終わる頃にはもっと走りたい、と思うようになっていた。

参加したメンバーも最初とは大違い。
直線コースの手前から減速し、ペースカーを先に行かせて、思いっきりアクセルを踏み込むという状態になっていた。

全員がすべて予定通り、事故も無く無事終了し、最後にVIPラウンジに集まった。
ここで全員に記念品が贈呈されるというセレモニー。

 

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ラウンジの女の子と記念撮影

 

ここでスタッフやレーサーの紹介もあった。
男性のレーサーは、パスカル・ティルカットというベルギーでは有名なレーサーということ。よくわからないが、最近ホンダで優勝したと言っていた。

そして先ほどの女の子のレーサー。彼女はヴァニーナ・イックスといってベルギーでは有名なジャッキー・イックスというレーサーの娘さん。若干26歳だがもうキャリアは8年もあるそうだ。
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文鎮みたいな記念品

しかし素晴らしい体験だった。
醸造所だけで充分と思っていたが、やはり男の子の血が騒いでしまった。

有名なサーキットでフェラーリやランボルギーニに乗ることなんてもう二度と無いだろう。
きっと一生忘れない思い出になると思う。

午後7時前に出発、また2時間ほどかけてルーヴァンへ。
その後、街中の”Vital”という比較的新しいお店で夕食。
また深夜まで飲んで食べて最高の一日だった。

 

 

2004.10.13

3日目その3:アルトワ醸造所

午後5時頃バスでルーヴァンに戻った。
いよいよ最後はAmBevとの会社統合が完了し、「InBev」として世界第1位のビールメーカーとなった旧Interbrew本拠地の見学。大手は大手で勉強になることはたくさんあるはず、とここに来るのも楽しみにしていた。

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イン・ベヴの新社屋建設予定地

 

ビルに大きな垂れ幕がかかっているのが見える。
まだ合併したばかりで新社屋の建設はこれからのようだ。

 

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まだ看板がInterbrewになっている入り口

 

到着した後すぐにゲストホールに入り、奥で「InBev」の歴史についてのビデオなどを見せてもらった。外では同じく見学に来ていた地元の大学生がビールを飲みながら大騒ぎしていた。

その歴史の始まりは1366年。ルーヴァンにあった”Den Horen”というパブから。
1717年にはこのパブの優秀な醸造士だったセバスチャン・アルトワがビール醸造所を購入し、「アルトワ」という名前に変えた。

1892年にはボックという名前でラガービールの生産をスタート。
1926年にはクリスマスビールとして「ステラ(星)」という銘柄を発売。
これがベルギーで最も有名なビールとなり、その後どんどん成長を続けることになった。

1987年にはジュピレール社と合併してインターブルーに。
これまでに両社ともに吸収合併を繰り返してきた歴史があった。

アルトワが1952年にLeffeブランド、1968年にオランダのDommelsch醸造所、1970年にフランスのMotte Cordonier醸造所を吸収、Piedboeuf醸造所(後のジュピレール)は1984年にバス社からLamot醸造所を吸収している。

Interbrewになってからも、1989年にHoegaarden醸造所、1990年にはBelle-Vue醸造所を含む、ベルギー国内のベルギービール醸造所を次々に吸収していった。

1991年には、カナダのLabatt、韓国のOriental Breweries、ロシアとウクライナのSUN Interbrew、イギリスのBass Brewers およびWhitbread Beer Company 、そしてドイツのDiebels and Beck & Co.と30を越える醸造会社を吸収し、戦略的な合弁事業を急速に進めていった。

ここ最近でもドイツのSpaten醸造所、中国のMalaysian Lion Group そしてセルビアのApatin醸造所も吸収している。

こうして現在では200以上のブランドを持ち、北中南米・欧州そしてアジア大洋州の30以上の国々で操業し7万人余の人々が働いている、世界最大のビールメーカーになった。

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工場内

いよいよビデオが終わって工場見学。
だが残念なことに、喫煙と撮影は禁止とのことだった。

ゲストホールを出て主要な3つの建物を順に回ることになった。
ひとつは「ホット・ビルディング」と呼ばれる仕込みをする建物、ふたつめは「コールド・ビルディング」と呼ばれる発酵をさせる建物、3つ目が地下水など水を管理する建物に別れている。

道すがら大型のトラックが何台も横を通り抜けていく。
ここでは24時間体制で出荷が行われており、1日300台以上、約4分に1台が出庫していくそうだ。

まずは「ホット・ビルディング」、実際に中に入ると上着ではいられないくらい暑い。
手前のコントロール室では25名が24時間体制、3シフトで醸造を管理している。

仕込みの部屋では5つの釜が1セットになったものが3列。一つがコーン、二つが仕込み釜、あとの二つが煮沸釜になっている。1回の仕込みで造られるビールは6万5千kl.ととてつもない量だ。

この設備では16種類の麦汁と8種類の酵母の組み合わせで35種類のビールを造っているそうだ。同じベルギービールといっても、良いとか悪いとかではなく、手造りのものとはまったく別のもの、と考えた方を変えたほうがほうがよさそうだと思った。

この後圧搾室へ。ここでは2時間かけて圧搾が行われ、粕は家畜の餌に使われる。

ちなみにここで造られている銘柄の生産量ベスト3は、ステラ、ジュピレール、レフの順番だという。第3位がレフというのが意外だった。アビイタイプとして全面的に力を入れている証拠だ。なんとレフ・ブラウンの500ml缶もあった。

次に「コールド・ビルディング」へ。
ここでは72基の発酵タンクがある。小さいものも12基あるそうだ。
とにかく規模が大きくて圧倒される。

そして瓶詰めライン。ここも大きい。
200メートルの間に、瓶が4ライン(1つはプラスティックボトル専用)、缶が2ライン、ケグが2ラインという割合。缶はここだけで詰められており、生産も減る一方だそうだ。

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ゲストホール内

ひととおり見学を終えたあとゲストホールへ。
一人ずつお土産の缶ビールをもらって、できたてのステラ・アルトワの試飲。
やっぱり工場で飲むステラは最高に美味しかった。何杯でも飲めそうだった。

 

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ルーヴァンの街

 

午後6時30分頃工場を出て、すぐ目の前のノヴォテル・ホテルへ。
チェックインして30分足らずで今日の夕食をとるレストラン、”Troubadour”へ徒歩で向かった。静かで美しい街という印象、学生の街というだけあって若者が本当に多い。

ここルーヴァンには1425年に創設された名門のルーヴェンカトリック大学があり、街中に大学の関係施設がある。面白いことに(日本人にとっては)1968年に言語対立から大学が二分してしまい、フランス語側はルーヴァン・ラ・ヌーヴ(新ルーヴェン市)に移設されているそうだ。

20分ほど歩いて”Troubadour”に到着。
ここでもまた新たなメンバーが加わっていた。私たちの前に座ったのは北欧デンマークの酒類卸問屋のセールス2名。カールスバーグの子会社なのだそうだ。
ここでもまったく会話ができず情けない思いをした。

食事中には打ち合わせで立ち寄ったという、カトリーンさんに会うことができた。2年半ぶりの再開でうれしかった。

ベルギービール、ベルギー料理をたっぷり楽しんでデザートが出る頃にはもう午後11時を回っていた。この調子だと旅行中にずいぶん太りそうだ、と思ったがとにかく何でも美味しいので、全部食べずにはいられなかった。

ホテルに戻ったのは午前0時近く。
シャワーを浴びた後、パソコンの接続で悪戦苦闘するが接続できず。
結局2時ごろまで起きていたが、あきらめてビールを2本ほど飲んで眠りについた。

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