2007.03.09

9日目:帰国

■帰国

8時分起床、9時に1階のレストランで朝食をとった後、部屋で仕事。
遅めにチェックアウトして少しだけ観光することに。

フロントのおばさんに「荷物を預けたいんですが。」と申し出ると、「そこに置いておいて。」と軽く言われた。
「そこ」といっても本当にフロントの角にそのまま置いておけ、というのだ。
さすがに心配なので「ここでは心配だから・・・。」と言うのだが、何度言っても、「ノープロブレム、ノープロブレム」と真顔で言うおばさん。
仕方が無いのでそのままおばさんの言うとおりスーツケースを置いてホテルを出た。
荷物のことが心配で、外に居ても気が気でなかった。

雨も降ってきたので早めに戻る。
荷物は無事で、おばさんも「大丈夫だったでしょ」と言わんばかりの笑顔。
「どうもありがとう。」とお礼を言ってホテルを出た。

午後3時、O社。
出発前のご挨拶に立ち寄った。
すぐにTさん、社長のTさんが出てこられ、歩いてすぐのニッコーホテルまで送っていただくことに。

今回はJAL便を利用したのだが、なんと便利なことにデュッセルドルフからフランクフルトまで無料のシャトルバスが運行しているのだ。
きっとこの間を行き来する日本人が多いからなのだろう。

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ホテルに着くとすでにチェックインが始まっていた。
Tさん、社長のTさんに別れを告げて午後3時20分出発。
社内ではありがたいことにドリンクは飲み放題。
さっそくヴァルシュタイナーをいただいて仮眠。

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午後6時、フランクフルト到着。
スーツケースの重さが36.7kgもあってちょっと焦ったがお咎めなし。
外国のエアラインだったらダメだっただろうな~と、思った。
その後かなり厳しいセキュリティチェックを通過し、午後8時20分フライト。
横が空席のゆったりエコノミーでドイツを後にした。

・・・・・

今回は、イギリス経由ベルギー~ドイツと大移動だった。
移動だけではなく、新規醸造所訪問、ヒューガルデン・ビジターセンターの見学、ZYTHOS BIERFESTIVAL参加、『ベルギービール大全』の紹介、そしてワーテルロー観光、と実に密度の濃い出張となった。

これもコーディネートしてくださったKさん、主に同行してくださったVさん、そしてOさんほかご協力くださった皆様のおかげです。
本当にどうもありがとうございました。

2007.03.08

8日目:ドイツ~デュッセルドルフ

■ドイツへ

7時30分起床。
あまり眠れなかったせいか起きるのがかなりつらい。
朝食後、予定していたメールマガジンを配信して10時前にチェックアウト。
今日はホテル目の前のブリュッセル・ミディ駅からタリスでドイツに向かう。

前回バッグ盗難被害にあった駅なのでかなり緊張したが、今回はチケットも事前にDB(ドイツ国鉄)で購入済みだし、スーツケースも一体型にしてきたので大丈夫。

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10時22分、タリスは無事に駅を出発。
念には念を、ということでスーツケースは荷物用の棚にワイヤーでロックして座席へと向かった。
今回は奮発して1等の座席を予約していた。
日本の 新幹線と比べるとあまり綺麗ではなかったが、途中、お菓子や飲み物のサービスがあった。

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定刻どおり12時45分、ケルン駅到着。
次の列車まで30分ほど時間があったので、ホームのスタンドで昼食。
コーヒーと巨大なブタカツサンドを急いでほおばった。

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午後1時10分、ケルン駅出発、同31分にデュッセルドルフ着。
かなり大きな駅でさっそく迷ってしまったが、駅員さんに道を尋ねてようやく出口を発見。
駅からまっすぐのインマーマン通りを歩き始めた。
ここは通称「日本人通り」とも呼ばれているらしく、そこらじゅうに日本語があふれていて驚いた。
うどん屋、ラーメン屋、どんぶり屋など、普通に日本語でランチの立看板が出ていたりして、日本のオフィス街に居るような錯覚に陥ってしまう。

左手に三越、ニッコーホテルを見ながら、今日の宿泊場所であるCity Apart Hotelへ。
今回の出張の中で一番高いホテル、ということで期待していたが、到着して見事に期待を裏切られた。
古くて狭くてボロい。
なんとエレベータもなく、増築を繰り返したと見られる館内は迷路のような造りになっていた。
ちょうどメッセ(展示会)が開催されている時期なのでまあ仕方が無い。

部屋に入ってメールチェックなど済ませて外出。
今回の目的は、ドイツ唯一の取引先であるO社に行くこと。
O社には約束の午後3時30分ちょうどに到着。
担当のTさんのほか、社長のTさんも出迎えてくださった。

まずは実店舗を案内していただきながら、ドイツで流行っていることや若者のトレンドなどについてお話を伺った。
なんとドイツの若者には日本のコミックが流行っていて、コスプレ大会なども行われるそうだ。
また店内には日本から輸入されたプリクラまであって驚いた。
その後Tさんのオフィスへ行き、お互いに色々なお話や、提案をすることができた。

■ビアホール シューマッハーへ

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夕方までにはおいとまして、ビア・レストランへ行こう、と決めていたのだが、ありがたいことにO社の方に夕食をお誘いいただいた。
午後6時頃、Tさん、社長のTさんと一緒に近くの有名なビア・レストラン「シューマッハー」へ。
扉を開けると店内はすでに満席状態で熱気で溢れている。
ここで、ようやく(ドイツに来たんだな~)と実感することができた。

 

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入店してすぐに頼んだのはもちろんビール。
ここではアルトビール1種類のみを提供している。

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タンブラーに注がれた琥珀色のアルトビールはなぜか何杯飲んでも飲み飽きないバランスよい味わい。
飲み終わるとすぐにウェイターが近寄ってきて新しいビールと交換してくれる。
まるでビールのわんこそばみたいだ。(笑)

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ここではビールだけでなく、ドイツの名物料理を次々にご馳走になってしまった。

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散々美味しいビールと料理を楽しんだ後、今度はニッコーホテル1階のバーへ。
ここではヴァイツェンを楽しんだ。
その後、Tさんに誘われてなぜか11階にあるニッコースパクラブへ。
ドイツのサウナは男女混浴が普通らしくかなり驚いたが、閉店の10時までゆっくりくつろいだ。

午後11時ホテル帰着。
O社の皆さんには本当にお世話になってしまった。
明日はいよいよ帰国。

2007.03.07

7日目:アントワープ~書店めぐり~グランプラス

■アントワープへ

7時起床。
今日は1週間お世話になったB&B “Petrus Wittebroodhoeve”をチェックアウトする日だ。

いつものように朝食を済ませて奥さんに挨拶をした後、8時40分くらいに出発。
高速道路に入るといきなり渋滞していた。

退屈しかけたところでVさんがこんな質問をしてきた。

「ユーロは国によって裏のデザインが違うって知ってた?」

「えっ!?ぜんぜん知らなかった。本当?」と私。

Vさんはポケットから数枚の硬貨を取り出して、

「ほら、この硬貨を見て。これはオランダ、これはギリシャ、これは、、、そう、イタリアね!同じ1ユーロでもそれぞれ図柄が違うでしょ。」

といいながら数種類の図柄が異なる硬貨を見せてくれた。

これまで気にしたことも無かったが、ユーロを採用している国によって全部硬貨の図柄が違っているのだ。
「面白いな~。」と私が感心していると、Vさんが「このユーロ硬貨を国ごとにコレクションする本みたいなものがあるから、どこかで見つけてあげる。」と言う。
どんなものかイメージがわかなかったが、息子の土産に面白そうだな、と思った。

10時の約束が30分ほど遅れてアントワープの目的地に到着。
ここでは5日前にも打ち合わせをしたのだが、今回は急遽2回目の打ち合わせ。(内容はまだ内緒です)
お互いに満足のいく内容で、短時間で打ち合わせを終えることができた。

次に向かうのはブリュッセル。
約束の時間は11時だったが、アントワープを出発したのも11時だった。

■ベルギービール醸造家組合(BB)へ

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45分ほど遅刻して次のアポイントの場所であるBrasseurs Belges:ベルギービール醸造家組合(以下BB)に到着。

ちなみにBBはグランプラスの市庁舎の並びにある、17世紀にはビール醸造業者のギルドとして使われていた建物の中に今なおある。
地下は現在ビール博物館として一般に開放されている。

グランプラス付近の駐車場に車を停め、急いでBBに向かった。
ちょうどアポイントの相手も打ち合わせが長引いているとの事で、少々待った後部屋に通された。

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ここでお目にかかったのはBB理事であるフィリップ・モルトガット氏。
名前を聞いてお気づきの方もあると思うが、フィリップ氏は「デュベル」で知られるモルトガット醸造所経営陣の一人で、現CEOミシェル・モルトガット氏の兄上でもある。

実は今回の目的は出版されたばかりの『ベルギービール大全』を持っていくこと。
フィリップ氏からは本に対するお褒めの言葉とともに、今後本をBBにもおいていただける、とのうれしいお話をいただいた。

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その後フィリップ氏のご厚意で会議室の見学。
ここから見るグランプラスの眺めは最高。
こんなところで仕事ができたらたまらない。

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次に図書室。
ここにはBBの古い会報がすべて保存されているそうで、その一部を見せていただくことができた。

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組合内をいろいろと案内していただいた後、フィリップ氏に別れを告げBBを後にした。
グランプラスを横切って、ギャルリー・サン・チュベール方面へ。

ファストフード店のEXKで軽い昼食をとった後、Vさんの用事で、グランプラスからすぐの場所にある、「ジャン・フィリップ・ダルシー」というチョコレート屋さんへ。
店頭に現れたのはなんと日本人の店主の方。
ここではチョコレートの試食などさせていただきながら、チョコレートについての興味深いお話をうかがうことができ、とても勉強になった。

■書店めぐり(青木書店、田川書店)

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次の目的地は日本人向けの本を取り扱う本屋さん。
ここで『ベルギービール大全』のPRをするのが目的なのだ。
まず最初に向かったのは日本人学校のすぐ目の前にある青木書店さん。

店に入って日本人の店員さんに、

「今度こういう本を出版したのですが、、、」

と本を見せながら言うとすぐに、

「そこに置いていますよ。」

と私の右斜め後ろを指差した。

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振り返ると『ベルギービール大全』がちゃんと平積みで置いてあった。
店員さんによると1ヶ月前には店頭に並び、すでに数冊売れているとの事。
ベルギー在住の日本人の方にも需要があるようで、本も長旅をしてきた甲斐があるというもの。
その後、店員さんがわざわざオーナーの青木さんに電話をしてくださり、直接お話をすることもでき本当にうれしかった。

それから店内を見学しているときに、今朝Vさんに車の中で教えてもらった、「ユーロ硬貨を国ごとにコレクションする本」を発見。
さっそく息子の土産に購入した。

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次に向かったのはもう1軒の本屋さん、田川書店。
ここは奥に日本食のスーパーもあり有名なところだ。

ここでも先ほどと同様、日本人の店員さんに本の説明をしようとすると、

「その本でしたら初回入荷分は完売してしまいました。」

との事。

2週間ほど前に入荷したがすべて売れて、今2回目の発注を行ったところだという。
やはりベルギー在住の日本人の方の需要があるとの事で、本当にうれしかった。

店員さんにお礼を言って、奥の日本食スーパーを見学。
調味料、豆腐、アイスクリーム、、、何でも揃っていて驚いた。

■Beer Maniaへ

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次に向かったのはポルト・ド・ナミュール駅近くにあるベルギービール専門店、「Beer Mania」。
ここに来るのは実は3回目だが、今回はお客としてではなく、輸入業者として商談に訪れることになった。

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店は以前は小さなものだったが、なんと以前の店の隣に立派な新しい店ができており、奥にはカフェも併設されていた。
5年ぶりくらいに会った店主のNasser Eftekhari氏は、以前のいかつい雰囲気ではなくどことなく丸くなった印象。
スキンヘッドは相変わらずだった。(笑)

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このたび「Mea Culpa(ミア・クルパ」という、自分の理想のベルギービールをOEM生産したとのことでその商品について説明を受けた。
このビールは10種類以上の原料を使用し、12回以上も仕込みのテストを繰り返した上でようやく出来上がったものだという。

また専用グラスが凝りに凝っていて、15年前にEftekhari氏の夢に出てきたものを製品にしたらしい。
何でも10個作ると35%は割れてしまう、という超特殊なグラス(笑)だそうで、ビールともに価格が恐ろしいので、残念ながら仕入れは見送ることになった。

■初の試み!ベルギー在住の読者の方とミーティング

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Beer Maniaを出た後、Vさんにグランプラスまで送ってもらいお別れ。
次は本日最終の予定、ベルギー在住のブログ読者の方とのミーティング場所へと向かった。

実は出発直前の急な思いつきで、自分のブログ「ベルギービール生活」で、3月7日(水)夜にブリュッセルのどこかでミーティング(飲み会)に参加される方は居ませんか?という無茶な告知をしたところ、ありがたくも参加してくださるという方があり、この日集まることになっていたのだ。

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午後7時にグランプラス集合。
日本企業の現地法人にお勤めのIさんがこの日のためにわざわざ会社の同僚の方を呼んでくださったりして、私も含めて8名が集まった。

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まずは私が一度行って見たかった「ベルガクイーン」に入ったがあいにく満席。

次に向かったのは、証券取引所の隣にある「ファルスタッフ」。
実は何度も近くを通りながら入ったことが無かったのでちょうど良かった。
アールヌーヴォー調で有名な店内はとても雰囲気がある。

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まずは自己紹介などをしたあと、ベルギー人のOさんやYさんにベルギーの名物料理をいろいろ注文していただいた。
参加された皆さんからは現地での生活についての話や、ベルギービールとの関わりについて興味深いお話をたくさん伺うことができた。

中でも私に最初にメールをくださったIさんはすごかった。
普段から時間を見つけては醸造所にも出かけて行き、ティスティングしたビールはベルギービールだけでも20種類以上。
それをすべてリスト化されており、醸造所、銘柄、試飲した日、カテゴリー、色、フレーヴァー、特徴などについてこと細かく記入されていた。

そのリストを私にもくださったが、まだ飲んだことの無いベルギービールについての記録が多くあり、思いがけずとても貴重な資料を手にいれることができた。

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しかし、ブログの呼びかけからなんと異国の地で見知らぬ方々とこうして一緒にベルギービールを楽しんでいるなんて、本当に不思議な気がした。
(Iさんを始め、集まってくださった皆様に感謝しております)

午後10時過ぎに解散。
ベルギー人のYさんが車でホテルまで送ってくださることに。
10時半頃にはホテルの部屋に戻ることができた。

しかし今日は密度の濃い一日だった。
いったい何人の人たちと会っただろう。

ホテルは以前に泥棒にあったブリュッセル南駅前。
昨日まで田舎のB&Bに泊まっていたせいか、この日はうるさくて眠れなかった。

 

2007.03.06

6日目その2:コントレラス醸造所

醸造所を出ると外は激しい雨だったが、せっかくなのですぐそばにあるベギン会修道院で咲いているスイセンを見に行くことに。

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1245年に建てられた、世界遺産にもなっている修道院。
ここは未亡人となった人や政略結婚から逃れる人が逃げ込むための女性だけのコミュニティ。
かつては各地にあったが現在でも続いているのは(本当に女性たちが生活している)、ここブルージュくらいだという。

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質素で厳粛な雰囲気が漂う修道院内。
ここでは決して大きな声や物音をたててはいけない。

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黄色いスイセンが美しく咲いている。

■コントレラス醸造所へ

ブルージュを出発して次に向かったのは、当初予定には無かったコントレラス醸造所。
実は3日前に訪れたZYTHOS BIERFESTIVALで社長に会い、一緒にいたVさんも近所で昔から知っていたことから急遽訪問することになったのだ。

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コントレラス醸造所は1818年創業の小規模醸造所。
現在は先代の娘婿であるフレデリック氏が後を継いでおり4代目にあたる。

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50年前から使用している仕込釜。

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今では多くの醸造所で使われなくなった昔ながらの冷却機を今なお使用している。
パイプの中には地下水が通っており、下に下りて来るまでに約80℃の麦汁は20℃近くにまで冷却される。

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なんと1955年に仕込んだクリークを試飲。
丸く深みのある味わい。

ここでは、Tonneke、Valeirなどいくつかの銘柄を醸造している。
試飲した中では、今ではめずらしいMarsがかなり秀逸で自分好みだった。

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左から、先代、私、フレデリックさん。
いずれ日本にもぜひ紹介したいビールだった。

午後5時半頃醸造所を出発。
銀行や、Vさんの子供たちの学校に寄って6時過ぎにVさん宅に到着。
うれしいことに昨日に続いてこの日も夕食に招いてもらったのだ。

7時前にご主人が帰宅された。
しばらく話をしていると、なんと明日から2週間、オーストラリアと日本に出張だという。
偶然にも日本では同じイベントに参加する予定になっており、後日再会することがわかった。
本当に世間、いや世界は狭いと思った。

しばらくして子供たちと一緒ににぎやかな夕食が始まった。
この日の料理はウサギ肉のビール煮込み。
そのビールとは、ドゥシェス・ド・ブルゴーニュ。
性格には、ラ・パン・ア・ラ・ドゥシェス・ド・ブルゴーニュ。
今日もわざわざ私のためにベルギー料理を作っていただいて感激。
鶏肉にも似た味わいで、ドゥシェス・ド・ブルゴーニュとの相性も最高だった。

8時半頃、ご主人に宿まで送ってもらった。
別れ際に来週、日本での再開を約束した。

 

2007.03.06

6日目:ドゥ・ハルヴ・マーン醸造所

■ドゥ・ハルヴ・マーン醸造所へ

午前7時半起床。
本来は9時頃スタートしてブルージュを観光する予定だったが、雨が激しいので10時スタートに変更。
ちょうど会社との連絡事項が色々あり、片付けることができた。

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ほぼ予定通り11時にドゥ・ハルヴ・マーン醸造所に到着。
さっそくオーナーのザヴィエル・ヴァネスタ氏と初対面。
若くておとなしそうな感じの人だった。

このドゥ・ハルヴ・マーン醸造所は、1988年にリヴァ・グループのデ・スプレンテル一族に買収され、醸造所の名前もハルヴ・マーンからストラッフェ・ヘンドリック醸造所になった。
メインの銘柄であるストラッフェ・ヘンドリックはその後2002年までブルージュで醸造された。
醸造所は町の人々や観光客に解放され、見学コースやカフェはとてもにぎわうようになった。
特に醸造所の屋上からはブルージュの町が一望でき、最高の展望。
実は新婚旅行のときにもここに来たことがあった。

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2002年、リヴァ・グループのデ・スプレンテル一族が醸造部門を売却。
この時点でストラッフェ・ヘンドリック醸造所の操業も停止されることになったが、ストラッフェ・ヘンドリックブランドとそのレシピの権利はリーフマンス・ブルワリーズグループが引き継いで所有し、デンテルゲムで造られることになった。

3年間の醸造停止期間を経て2005年、ザヴィエル・ヴァネスタ氏(6代目に当たります)が醸造所を買い戻し、醸造を再開。
彼の父方の一族であるヴァネスタ一族も、1983年までブルージュでグーデンブーム醸造所を操業していた醸造一家。
彼は独自のレシピを開発し、「ブルッグス・ゾット」として販売を開始。
今日ではこの「ブルッグス・ゾット」がブルージュで醸造されている唯一のビールとして、町中の人々に愛されている。

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さっそくヴァネスタ氏と一緒に醸造所内の見学。
再開して2年ほどのこの醸造所では現在600klのビールが醸造されているが、近々2倍の量に増やすとのこと。

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こちらはまだ新しい発酵タンク。
2005年に醸造を再開した際に設備されたもので、1本20klの容量がある。

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屋根裏にはかつての醸造器具や、瓶、看板などを展示するコーナーもあった。

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製麦所の跡。
現在製麦所の跡が現存しているのは、ローデンバッハ醸造所とここだけだそうだ。

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屋上からの展望。
ブルージュの町並みが一望できる。
新婚旅行依頼の眺めだった。

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かつて使用していたクールシップ(冷却槽)。

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醸造所から見える運河。
かつてはここから原料を運んでいた。

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見学が終わったあと併設のレストランへ。
なんとここで「三輪さん!」とどこからか聞こえてきてびっくり。
声のほうへ言って聞いてみると、古くからの当店のお客様であるSさんご夫妻だった。
ちょうどベルギーに旅行に来ていて、たまたま私を見つけてくださったとのこと。
すごい偶然で驚いた。

さっそくヴァネスタ氏と打ち合わせ。
その前にまずはブルージュ唯一のベルギービール、ブルッグス・ゾットで乾杯。

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打ち合わせも順調に終了し、午後3時頃醸造所を後にした。

2007.03.05

2日目その2:デ・ライク醸造所

■デ・ライク醸造所へ

スラッフムールダー醸造所を出て、近くのレストランで昼食。
おいしいパスタをいただいた。
午後2時頃レストランを出て、40分ほどでデ・ライク醸造所に到着。

まずはアンさんともろもろの打ち合わせ。
その後、新たに導入したという瓶詰め機のラインを見学させてもらった。

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じつはこれまで瓶詰めは手作業によるもので不安定なものもあったが、今回イタリアから新しい機械を導入。
200mlから1500mlまでの容量の瓶詰めを行うことができる。

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ふと横を見ると、なんと日本(当社)向けの貨物でした。

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まもなく出港予定。

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今回の瓶詰め機では、まず瓶の空気を抜き、二酸化炭素を入れ、今度は酸素と二酸化炭素を抜き、最後に再び二酸化炭素を入れるという念の入れ様。

気圧も通常より高めにしてそこにビールを詰めていく。
打栓の前にはノズルから90℃の熱湯を吹きかけ瞬間的に泡を立て、ほんの少し残った空気までも取り除くことができるようになっている。
水分が入らないか心配になって聞いてみたところ、まったくその心配は無いそうだ。
これで少しでもビールが酸化するのを防ぐことができる。

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ラベル貼り機。
表、裏、肩の3ヶ所に貼ることができる。
1回で約9,000本の瓶詰めが可能。

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最後にアンさんたちと。

いろいろ話をしているうちにあっという間に3時間が過ぎた。
今夜はVさんのお宅で夕食をお世話になる予定だったので、5時40分頃出発、6時過ぎにはVさんのお宅に到着した。
広くて、暖炉や庭のある典型的なベルギーのお宅で、日本人にはとてもうらやましい。

しばらくするとご主人が帰宅。
3人の子供たちと6人でにぎやかな食事が始まった。
メニューは、オニオンスープ、牛肉のカルボナード(ウェストマールで煮込んでくださったそうです)、ポテト、リンゴパイなど。
数日前にVさんが何気なく「何か食べたいものある?」と聞いてくださったものがそのまま出てきて感激。
わざわざ私のために用意していただいたようだった。
楽しそうな子供たちはうちの子と同世代。無邪気で本当にかわいい。

にぎやかな食事も終わり、Vさんに宿まで送ってもらう。
部屋の無線LANの調子がおかしいので、奥さんに相談。
「もしよければ家でやってもいいわよ。」とのことで、なんと自宅にまで入れていただいた。
どうもパワー不足のようだ。

2007.03.05

5日目:スラッフムールダー醸造所

■スラッフムールダー醸造所へ

午前7時半起床。
どうも無線LANの状態が悪く、今朝はネットに接続できない。
9時には出発し、スラッフムールダー醸造所には約束の10時ちょうどに到着した。

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これまで窓口になってくれていたブリジット・ヴァン・クッツェムさんが出迎えてくれた。
彼女はこの醸造所の5代目の子孫に当たる。
醸造所の責任者であった叔父のミシェル氏が3ヶ月前に突然亡くなり、現在ブリジットさんが子孫として後を継いでいるそうだ。

たまたま2日前のZYTHOS BIERFESTIVALでも会っていたが、偶然にも同行しているVさんと同級生だったとのこと。
世間は本当に狭い。

まずはスラッフムールダーの歴史や醸造に関するビデオを見せていただいた。
1862年にエマニュエルが醸造開始。
以前はニノーヴの街中にある修道院の敷地内にあった。(醸造所の窓から見ることができる)
1925年に現在の場所に移転。
当時は下面発酵のビールのみを醸造していたが、現在はウィットカップを始めとした上面発酵のビールを醸造している。

ビデオを見た後は、醸造責任者であるカレル・ゴドー氏に交代。
なんと彼はランビックのデュ・カム醸造所の醸造士でもある。(詳しくはまたの機会に)

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粉砕機。
フランドル地方に1軒だけ残っているディンゲマンス製麦所のものを使っている。

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冷却器。

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開放式の発酵槽。
衛生上の問題で中に入ることはできなかった。

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仕込釜。

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煮沸釜。

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他の醸造所にもあるような、古い醸造器具などを展示したコーナーがあり、試飲できる設備もある。
ここには現在は使っていないが、1910年から使用していたというスチームエンジンも展示してあった。

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ここでウィットカップをはじめ、5種類ほどのビールを試飲。
試飲中にものすごい勢いで雹が降ってきて驚いた。

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左から、ブリジットさん、私、カレルさん。

2007.03.04

4日目:ライオン像の丘/La Butte du Lion

目を覚ますともう午前9時50分。
急いで顔を洗って下に降りると、もう皆さんは起きていた。
テラスで朝食をご馳走になった後、庭などを見せてもらった。

■ライオン像の丘へ

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今日は日曜日なので出張中だが仕事はお休み。
せっかくワーテルローに来ているので、まだこれまでに行ったことのなかったライオン像の丘へ連れて行っていただくことに。

ビジターセンターでチケットを購入し入場すると、丘を上がる階段のところに日本語の案内文があってびっくり。
きっと日本人の観光客も多いのだろう。

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さっそくKさんのお嬢さんNちゃんと二人で上ってみることに。
「どうして日本人のおじちゃんはみんなここに上りたいの?」(笑)などの質問に答えながら、226段の階段を一気に上った。

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まもなく丘の頂上に到着。
高さ4.5m.の台座に座る、重さ28tのライオン像。
ここからだとあまりよく見えない。(笑)

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こちらがウェリントン公率いるイギリス・オランダ連合軍側。

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こちらはフランス皇帝ナポレオン1世率いるフランス軍側。

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丘の頂上にはこのような当時の戦いの場面が描かれている。
ブリュッヒャー元帥率いるプロイセン軍がフランス軍の側面を猛攻。

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約200年近く前のこの地での戦いに思いをはせた後、今度は段数を数えながらゆっくり降りる。

ビジターセンターにはナポレオンにまつわるお土産など、たくさん売られている。
面白いものでは、1815年6月22日付の新聞、The Timeのコピーがあった。
広告ばかりの紙面に小さく、ワーテルローの戦いの記事が掲載されているのが印象的。

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帰りにナポレオンの本部、ウェリントンの本部などを車で回った。
写真はウェリントンの本部で、現在は博物館になっている。

■フォロン・ミュージアム

いったんKさんのお宅に戻って今度はHulpe(ユルプ)というところにあるフォロン・ミュージアムへ。
ジャン=ミッシェル・フォロン(1934~2005) は、ブリュッセル出身のベルギー人アーチスト。

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駐車場に車を停めて、ソルベイ公園の中へ。

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フォロン・ミュージアムは、公園の中に立つ城、シャトー・ド・ラ・ユルプの敷地内にあった農場を改装して作られている。

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地味な感じだがここがミュージアムの入り口。

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本を模した大きな扉が開くと、そこがミュージアムの入り口になっている。

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ミュージアム内部。
絵のほかにも、ポスター、切手、彫刻、銅像などさまざまな作品が多く展示されている。
どこかで見たような気がするものも多く、最後まで暖かい気持ちに浸ることができる。

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水の傘をさしている銅像。

■De Heeren van Liedekercke

午後4時過ぎにソルベイ公園を出て駅まで送っていただいた。
Braine-L’alleud駅から電車に乗り、5時半頃ブリュッセル到着。
ここで再びVさんと合流して、Denderleeuw(デンデルレーウ)という町へ向かった。

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ここには、「De Heeren van Liedekercke」という有名なビールレストランがあり、前回まだ行ったことが無いという話をしていたのをVさんが覚えていてくれて、わざわざ連れてきてくれたのだ。

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ベルギービールに関する飾り付けでいっぱいの店内。

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まずは明日訪れる予定のSlaghmuylder(スラッフムルダー)醸造所のWitkap Pater Stimuloを楽しむ。
その後3種類のベルギービールを楽しんだ。

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VさんはLEROYのテーブルビール(低アルコールビール)。

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ターキー&サラダ。
少なそうだがボリューム満点でまたもやお腹はいっぱい。

お店の方に、持参していた『ベルギービール大全』をプレゼント。
この店には日本大使館の方もよく来られるそうで、そのときに使えるからちょうど良い、ということで喜んでもらえた。
お返しに、『295 ORIGINELE CAFES IN VLAANDEREN』というフランドル地方のカフェがたくさん載っている本や、このお店のプライベート・ブランドビール数本もいただいた。

午後11時頃帰着。
今日も盛りだくさんで疲れた。

2007.03.03

3日目:ZYTHOS BIERFESTIVAL

午前7時半起床。
なんと9時間半も寝てしまった。
これで時差ぼけが解消してくれるといいんだが。
今朝は宿のご主人が朝食を呼んでくれたので軽く挨拶。
今日は朝から雨が降っている。

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■ZYTHOS BIERFESTIVALへ

午前11時に出発。
1年ぶりのZYTHOS BIERFESTIVALに向かう。
このフェスティバルへの参加は今回が2回目だが、前回はあまり回れなかったので、今回はちゃんと計画を立ててきた。

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高速道路に乗ってシント・ニクラースの会場へ。
開場の10分ほど前に到着したが、入り口にはすでに行列ができていた。

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今回はまず奥の席を確保してから、グラス(3ユーロ)、コイン10枚(1ユーロ)を購入していよいよ中へ。
開場直後でまだ空いているので精力的に回ることができた。

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このあたりはお客さんモード。
東京のベルギービール番長の話も出ました。(笑)

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ファントム。

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このあたりで忙しそうにしていたボーレンス醸造所のクリス氏と遭遇。
舞台裏のテーブル席に呼んでもらって軽く商談。
「かずのり、Tシャツ欲しいか?」といって、例によってぶかぶかのTシャツをもらう。

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1ブロック回ったところで小休止。
フリッツを買ってきて手持ちのビールとともに軽く昼食。
すぐに2ブロック目へと突入。
多くの新規の醸造所の人たちとも有意義な商談をすることができて大満足。

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「飲んだら乗るな」。
タクシー会社の電話番号です。(笑)

午後3時半頃会場を出発。
会場で合流したOさんがわざわざ車で送ってくれることに。

4時半、ザベンタム空港シェラトンホテル前でKさんと合流。
今度は車を乗り換えてKさんのお宅に向かった。

5時半、Kさんのお宅に到着。
広い庭、プール、子供の遊具、露天風呂まで付いた豪邸。
2階のゲストルーム(バスルーム付き!)をあてがっていただき、小一時間休憩させていただいた。
この日はKさんご家族と一緒にピアノのコンサートに行った後、止めていただくことになっていた。

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6時半頃出発。
コンサートはヨハン・シュミッツというピアニストのもので、オーヴレという村の中心のホールで開催された。
なんと奥様は日本人の方らしい。
コンサートは7時半に始まり、10時頃まで続いたが、ものすごく迫力のある演奏で、もっと短く感じた。
途中休憩ではホールのバーが開き、観客が次々に好きなものを頼んでいる。

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もちろんアルコールが中心で、僕もヒューガルデンやデュベルなどのベルギービールを楽しむことができた。
これはヨーロッパのコンサート会場では普通のことらしく、日本との違いに驚いた。

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コンサート終了後は別の建物に移動してディナー。
まずは立ったままアペリティフなどを楽しみ、食事がちゃんと始まったのは午後11時を過ぎてから。
メインの肉料理が出されたのはすでに午前0時30分を回っていた。
これも日本ではなかなか無いことで、こちらの方ののんびりした感覚にびっくり。
まだかなり時間がかかりそうだったので途中で退席したが、その後宴はまだまだ何時間も続いたらしい。(笑)

Kさんのお宅に戻ったのは午前2時頃。
シャワーだけ浴びさせていただいてすぐに寝た。

2007.03.02

2日目その3:ヒューガルデン醸造所

その後向かったのは2年半ぶりとなるヒューガルデン醸造所。

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目的はオープンしたばかりのビジターセンター「’t Wit Gebrouw」に行くため。
どんな内容になっているのかとても楽しみ。

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これが入り口。

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まずはヒューガルデンの歴史の説明から。

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黄色いボタンには「smell」と書いてあり、オレンジ・ピールやホップなどの香りを嗅ぐことができる。
これはなかなか面白いアイディアだ。

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また、こうして実際に原材料に触れることもできる。

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さあ、奥へ!

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醸造行程の説明。
ここではオランダ語、フランス語、英語で解説されていて、ボタンを押すと該当部分が点灯する仕組みになっている。

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醸造設備も展示されている。

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樽の真ん中の穴を覗くとクイズが。。。

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見学コースはこれで終了。
最後にヒューガルデンにまつわる背景をつかって撮影する機械が置いてあり、撮影したものをE-mailで自分のアドレスに送ることができる。(プリクラみたいな感じでしょうか)
これはなかなか面白く、何回も撮って楽しんだ。

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料金の中にはビール1杯分の価格も含まれているので、さっそくひさしぶりのレストラン「Kouterhof」へ。

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レストランに入ったのは午後4時半頃。
相変わらずの店内だった。

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喉がからからに渇いていたので、Hoegaaden Specialeを注文。
軽く打ち合わせ。

午後6時過ぎには出発したのだが、大渋滞で宿に到着したのは午後9時前。
風呂には何とか入れたが、何もするきが起きずそのまま就寝。
■’t Wit Gebrouw
営業日:火曜日~日曜日
営業時間: 10:00~20:00
入場料:6ユーロ(大人)、12歳以下は無料
入場チケット売り場:併設レストラン「Kouterhof」

住所:Stoopkensstraat 24A, 3320 Hoegaarden, Belgium
電話番号:016-767433
メール:info@twitgebrouw.be

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