ベルギービールのカタカナ表記について

ここでは、たまにご指摘を頂戴するベルギービールのカタカナ表記についてご紹介いたします。
自社で輸入するまでは仕入先であるそれぞれの輸入会社様がつけたカタカナ表記をほぼそのまま使っていましたが、自社で輸入することになってカタカナ表記を付けることの重大さにあらためて直面することになりました。

自分のつけたカタカナ表記で日本の消費者の方々に紹介されるわけですから本当に責任重大です。
できるだけ多くの材料を集めて表記を考えることになります。

カタカナ表記ポリシー

自社輸入のベルギービールにカタカナ表記をつけるにあたって、下記のようなポリシーを決めました。

  1. 日本人(または日本語を母語とする人)にわかりやすいこと
  2. 日本人(または日本語を母語とする人)が発音しやすいこと
  3. なるべく現地の発音に近いものにすること

以上のことを前提に、オランダ語辞典で調べ、現地(ベルギー・オランダ語圏)のネイティヴ・スピーカーの方、そして現地在住の日本人の方と何度も検討を重ねた上でカタカナ表記を決定することにしています。

当社の場合、輸入している醸造所(2007年現在)の所在地はすべてオランダ語圏になります。
ただでさえ難しい発音の中でも、特にgの発音は何度聞いても真似をするのも難しい上、カタカナ表記をするのは不可能に近いものがあります。
他にもとても日本人には発音しにくいものが多く存在しています。

De Ryck⇒デ・ライク

現地では「ドゥ・レイク」のような発音をします。
私もベルギーでは「ドゥ・レイク」と言っています。
ただこの醸造所は、多くのベルギービールファンが読んでいると思われる、「マイケル・ジャクソンの地ビールの世界」のゴールデン・エールの項に登場しており、すでに「デ・ライク」と和訳されていることから、整合性があってわかりやすいのでは、という意図からあえて「デ・ライク」という表記にしました。

Brugse Zot⇒ブルッグス・ゾット

現地ではブルッフュスまたはブルッフスのように発音します。(そのように聞こえます)
ただこのgがくせもので音声学的には摩擦音という発音になるそうです。
「ブルッフュス」とも「ブルッフス」とも「ブルックス」とも「ブルッグス」とも聞こえますし、地域によってもその発音の仕方に差があるため、カタカナ表記を決めるのに大変苦労しました。
Brugseは「Bruggeの」という意味ですが、この地名も日本人には現地発音の「ブルッヘ(これも単なるヘという発音ではありません)」ではなく、「ブルージュ」として知られていることを考え、発音の似ている「ブルッグス」という表記にしました。

Slaghmuylder⇒スラッグムルダー

これも上記のブルッグス・ゾットと似ています。
現地ではスラッフムルダー、スラッフミュルダー、スラッグムルダー、スラッグミュルダーのように発音します。(そのように聞こえます)
日本人の発音のしやすい、スラッグムルダーを採用しました。

Dubbel・Tripel⇒ダブル・トリプル

現地では「ドゥベル」「トリペル」のように発音します。
ただ「ドゥベル」の発音について、日本人にはbとvの発音の仕方に区別が無いため、ベルギービールの銘柄にもある「Duvel」と混同しやすいこと、またこれまで輸入されているベルギービールには「ダブル」「トリプル」という表記がつけられすでに定着していると考えられることから、当社でも「ダブル」「トリプル」という表記にしました。

他にもご指摘があれば順次付け加えていきたいと思います。

ただこのように輸入元が付けるカタカナ表記には理由があり、決して適当につけているわけではないのです。
(一部ローマ字読みなど適当につけているところもありますが)

「ヒューガルデン⇒フーハールデン(蘭)」、「バイオ⇒ビオ(仏)」、「ブロンシュ⇒ブランシェ(仏)」などが良く言われるカタカナ表記ではありますが、いずれもそれぞれの輸入会社のポリシーや輸入当時の市場性等によって十分に考えられた表記であることをご理解いただきたいと思います。

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